2023年4月10日からのBunkamura休館に伴い、Bunkamura ザ・ミュージアムは渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホールにて写真家ソール・ライター展の第3弾をスケールアップして開催します。
2023年に生誕100周年を迎えるニューヨークの伝説の写真家、ソール・ライター。「カラー写真のパイオニア」としてその足跡を紹介したBunkamura ザ・ミュージアムの過去2回の展覧会は大きな反響を呼びました。
ヒカリエホールで開催する本展では近年再発見された多数の未公開作品を中心に最新の作品群を紹介します。
ソール・ライターが精力的に撮影に励んだ1950~60年代、彼はニューヨークに居を定め、アンディ・ウォーホルやジョン・ケージといった20世紀の伝説的アーティストたちとの交流を通じて、その姿をカメラに収めました。本展ではこうしたソール・ライターの知られざる一面が見られる作品もラインナップに加え、複数のプロジェクションも駆使しながら400点を超える作品をご覧に入れます。写真家自身が作品鑑賞のフォーマットとして使用したカラースライドや大規模プロジェクションなど、様々な形態で作品をお楽しみいただけるユニークな展覧会です。戦後、現代美術が大きく花開いたニューヨークを背景に、写真技術の発展とともに歩んだ創作の軌跡を辿るような会場構成で、生誕100年を迎えてもなお、新たな発見により世界を驚かせ続けるソール・ライターの作品世界に迫ります。
【ソール・ライター/プロフィール(1923-2013)】
1923 年12月3日、ペンシルバニア州ピッツバーグに生まれる。父親はユダヤ教の聖職者ラビ。1946 年、画家を志し、神学校を中退してニューヨークへ移住。1958 年、ヘンリー・ウルフがアートディレクターに就任した『ハーパーズ・バザー』誌でカメラマンとして仕事をはじめる。その後、80 年代にかけて『ハーパーズ・バザー』をはじめ多くの雑誌でファッション写真を撮影。 1981 年、ニューヨーク5番街にあった商業写真用の自分のスタジオを閉鎖、表舞台から姿を消す。1993 年、カラー写真制作のためイルフォードから資金提供を受ける。2006 年、ドイツの出版社シュタイデルが初の写真集『Early Color』出版。2008 年、パリのアンリ・カルティエ=ブレッソン財団でヨーロッパ初の大規模回顧展開催。2012 年、トーマス・リーチ監督によるドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた 13 のこと」製作。2013 年 11 月 26 日、ニューヨークにて死去。享年89歳。2015年、ソール・ライターの作品を管理する目的でソール・ライター財団が創設された。