エルンスト・フックスをはじめ、ウィーン幻想派を代表する芸術家たちからの影響を受け、色使いの優しい可憐な作品を生み出してきた画家ミヒャエル・クーデンホーフ=カレルギー。
彼の故郷でもある中欧・オーストリアのウィーンやチェコなどの街並みは、豪華絢爛な宮殿や伝統的なバロック教会が多く存在し、歴史的な風景が美しいままの形で残っています。
そんな風景を独自のフィルターを通し、みずみずしく幻想的な世界として描く彼の作品は、異なる二つの風景が違和感無く存在し、透明感のある建物はまるで水面に映った儚くも美しいファンタジーの世界。
華麗で格調高い画面は、見る者の心を別次元へと導き、彼から湧き出る爽やかで友愛な心を感じ取ることができるでしょう。
どこかで見たことがあったと錯覚してしまうような不思議な異世界。
追悼展から2年が経った今展では、未だ発表されずアトリエに眠っていた作品も展示販売いたします。
このような状況下だからこそ、自然や日常を愛し明るく表現されたクーデンホーフの作品を是非ご覧ください。