「死」と「破壊」から「再生」した街、HIROSHIMA
市街を流れる太田川の七つの支流から浮かび上がる、一大叙事詩
東京オリンピック・パラリンピックの開催直前となる2020年7月、 世界の舞台芸術を牽引するカナダ人演出家 ロベール・ルパージュによる演劇超大作 『HIROSHIMA 太田川七つの流れ』を、Bunkamuraシアターコクーンにて上演いたします!
原爆から見事な復興を遂げた広島の生命力に触発され生まれた本作は、1994年に英国エディンバラ・フェスティバルで3部作として初演。上演を繰り返しながら新たな場面を増やし、全体を更新してゆくワーク・イン・プログレス形式で、'95年のシアターコクーン上演時には5部作、'96年には7部作<上演時間7時間>が完成。その後も世界ツアーで各地を巡演し、<20世紀人類史>とまで評されるほど絶賛を受け、演劇史の伝説として今日まで語り継がれています。
そして、戦後75年の節目と東京オリンピック・パラリンピックを同時に迎え、 世界中が注目する2020年の日本で上演を行うべくプロジェクトが再始動! '95年上演時から実に四半世紀、 新たなワールドツアーを経て、シアターコクーンにて 完全版の凱旋上演 を行います!
『HIROSHIMA 太田川七つの流れ』とは?
1992年、広島に滞在したルパージュは原爆から見事な復興をとげた生命力と美しさに触発され、 市街を流れる太田川の七つの支流(現在は六つ)になぞらえた一大叙事詩を創造した。 英語、フランス語、ドイツ語、日本語等、異なる言語の登場人物が出会い、原爆のみならずホロコーストやAIDS、安楽死など、時代を象徴する様々なエピソードの中で、生と死と再生の物語を展開する。
劇中劇や生演奏、オペラ、映像、舞踏など様々な表現方法を用い、和洋それぞれの文明が渦巻く様を描いた、世界の演劇史に名を刻んだ作品である。
ロベール・ルパージュ Robert Lepage

© V. Tony Hauser
カナダ、ケベック市出身の演出家、劇作家、俳優、映画監督。
最新のテクノロジーを果敢に舞台芸術に持ち込む独自のアプローチは、これまでの演出の常識を根本から覆し、国際的に高い評価を受けている。レジオン・ドヌール勲章ほか多くの賞を受賞。代表作には自身が出演した1人芝居『887』からメトロポリタン・オペラでの楽劇『ニーベルングの指環』(ワーグナー)、シルク・ドゥ・ソレイユのサーカス『KA』、『トーテム』など多岐に渡り、その他にも『月の向こう側』、『ブルー・ドラゴン』、『アンデルセン・プロジェクト』、『針とアヘン』など日本を含む各国で繰り返し上演され、幅広いアートシーンに影響を与えている。
※本公演は日本語字幕とともに、英語、フランス語、ドイツ語、日本語での上演となります。