
©2025 シグロ/レプロエンタテインメント
───2025年、未明
家族、東京、あたらしい景色
第78回カンヌ国際映画祭「監督週間」日本人監督最年少選出
“初主演”黒崎煌代ד長編デビュー”団塚唯我監督
瑞々しい感性による新しいスタイルの日本映画が誕生。
今年5月、第78回カンヌ国際映画祭の監督週間に日本人史上最年少、26歳の監督作品『見はらし世代』が選出された。オリジナル脚本・初長編作品でその快挙を成し遂げたのは、短編『遠くへいきたいわ』(ndjc2021)で注目を集めた団塚唯我監督。主人公の青年・蓮と、結婚を控え将来について悩む姉。そして母の喪失をきっかけに姉弟と疎遠になった、ランドスケープデザイナーの父。渋谷の街を舞台に、関係を再び見つめ直そうとする彼らを描く本作は、普遍的な家族の風景から、都市の再開発がもたらす影響までを繊細に描き出す。きわめて軽やかに、ただ、決して切実さは失わずに。観客に開かれた、新人監督の瑞々しい感性による新しいスタイルの日本映画が誕生した。
再開発が進む東京・渋谷を舞台に主人公・蓮を演じるのは『さよなら ほやマン』で映画デビューし、日本批評家大賞 新人賞を受賞した若き技巧派俳優の黒崎煌代。「私のキャリアを最初から近くで観ていてくれた団塚監督だからこそ100%の信頼をもって撮影に臨むことができました」と信頼を寄せる団塚監督初長編作品にて、自身も初主演という大役に挑んだ。父親・初を演じるのは、悪役からコミカルなキャラまで幅広い役を演じ、多数の作品で存在感を発揮する遠藤憲一。母親・由美子をドラマ・映画・舞台・モデルなど幅広い分野で活躍する井川遥、姉・恵美を数々の映画新人賞に輝く若手実力派の木竜麻生が演じている。
【STORY】
再開発が進む東京・渋谷で胡蝶蘭の配送運転手として働く青年、蓮。ある日、蓮は配達中に父と数年ぶりに再会する。姉・恵美にそのことを話すが、恵美は一見すると我関せずといった様子で黙々と自分の結婚の準備を進めている。母を失って以来、姉弟と父は疎遠になっていたのだ。悶々と日々を過ごしていた蓮だったが、彼はもう一度家族の距離を測り直そうとする。変わりゆく街並みを見つめながら、家族にとって、最後の一夜が始まる――