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エドワード・ヤン × クリストファー・ドイル!
世界映画を導く二人による、台湾ニューシネマの胎動を告げる傑作!
久しくその名だけが語られ、映画ファンのあいだで“観るべき一本”として特別な位置を占めながらも、一般劇場で広く観客に開かれる機会のなかった『海辺の一日 4Kレストア』。本作は、エドワード・ヤンという作家の原点であるだけでなく、台湾ニューシネマの胎動を告げる最初期の重要作として、国際的にも高く評価され続けている。巨匠の出発点であり、現代映画の感性がすでに息づく一本。その記念碑的な作品が、ようやく日本のスクリーンで本格的に甦る。
13年ぶりに再会した二人の女性の会話を起点に、封じ込められていた記憶と人生の層が波のように立ち返ってくる壮大なドラマ。恋愛、結婚、家族、父権的秩序からの自立――ひとりの女性の人生を通して描かれるのは、急速に変化していく時代の痛みと、見ないふりをしてきた感情が静かにほどけていく過程である。
金馬奨最優秀主演女優にも輝いたことのあるシルヴィア・チャンが演じる佳莉(ジャーリィ)の揺らぎと強さは、本作を“巨匠の原点”であると同時に、“女性の人生を描いた先駆的な映画”としても際立たせる。デビュー作にしてすでに、後年のヤン作品を決定づける時間感覚、人物の距離、都市の気配、説明しすぎない感情の強度が鮮やかに刻まれている。
エドワード・ヤンのビッグ・バン。始まりにもかかわらず、まるで「これが最後」かのような衝迫すら感じる。既にすべてがここにある。やつれてなお、生気を漲らせるシルヴィア・チャンの表情と、髪が、何より心に残る。――濱口竜介(映画監督)
潤沢な資金などあるわけもなく、若い友だちが老けメイクで出演している風なのにどうしてこんなにも自由で切実でかっこいいのか。ここから伝説が始まる……すごい!――三浦哲哉(青山学院大学教授/映画研究・評論)

<STORY>
佳莉(ジャーリィ/シルヴィア・チャン)は、小さな町の医師の娘として、親への服従を重んじる伝統的な価値観のもとで育った。父の権威に逆らえず、愛を失っていく兄・佳森(ジャーセン/ミンシ・アン・ツォー)の姿は、彼女に深い衝撃を与える。やがて佳莉は、父が望む結婚を拒み、同級生の徳偉(ドゥウェイ/デヴィッド・マオ)との結婚を選んで家を出る。一方、佳森の元恋人である蔚青(ウェイチン/フー・インモン)は、留学先のオーストリアから帰国した才能あるピアニストとして活躍していた。佳莉の自由な決断に憧れを抱いていた彼女だったが、佳莉の結婚生活は、次第に理想とかけ離れたものになっていく。
ある日、佳莉は警察に呼び出され、海辺へ向かうことになる。そこで彼女は、夫との歳月、自分が選んできた人生、そして見ないふりをしてきた感情と向き合い始める。過去をたどるなかで、彼女の中に封じ込められていた時間が、少しずつ姿を現していく。

















