公演日程
2026年10月4日(日)~20日(火)

チケット料金
獅子シート:17,500円 S席:12,500円 注釈付きS席:12,000円 A席:9,000円
U25チケット(25歳以下当日引換券):6,500円(税込・全席指定)
2026年10月4日(日)~20日(火)

獅子シート:17,500円 S席:12,500円 注釈付きS席:12,000円 A席:9,000円
U25チケット(25歳以下当日引換券):6,500円(税込・全席指定)
劇作家、映画監督、作詞家、詩人など様々な肩書きを持ち、幻想と現実の境界を曖昧にする演出と舞台美術、そして社会や人間心理の鋭い洞察と実験的表現で高く評価され、1967年に劇団「演劇実験室◉ 天井棧敷」を旗揚げした日本演劇界の巨匠・寺山修司。その寺山が、「天井棧敷」を旗揚げするよりも前の1965年にたった1回の公演のために書き下ろした幻の戯曲がミュージカル『獅子』であり、それ以来61年の時を経ての上演となります。
演出を務めるのは、これからの演劇界を牽引する存在として最注目の杉原邦生。歌舞伎、翻訳劇、古典、アングラ、オペラとあらゆるジャンルに挑みながらその発想力と卓越したセンスで個性を発揮する杉原が初めての寺山作品に挑戦します。
物語は、ごく普通の青年が、謎の男との契約でことばを失う代わりに、憧れていたボクサーとしての能力を手に入れるところから始まります。次々とKOを奪い名声を得る一方で、日常や大切な人との関係など、失うものも増えていき……。本作ではことばを失った青年がボクシングや新たに出会う人々を通して自らの道を模索し、栄光と葛藤の中で何を選び取るのかが描かれます。
寺山修司生誕90周年という記念すべき2026年に、1960年代の猥雑な香りを放つミュージカルが、令和の新宿・歌舞伎町で新たな舞台作品として誕生します。

ことばを失った主人公・貞夫を演じるのは、ダイナミックかつしなやかな身体表現で注目を集め、2024年読売演劇大賞では新人賞にあたる杉村春子賞を受賞した新原泰佑。ボクシング、手話など様々な表現を用いて、新境地に挑みます。
貞夫の恋人・弓子には、繊細さと芯の強さを併せ持ち、今年1月に主演したドラマ『替え玉ブラヴォー!』(NHK)で華麗なバレエシーンを披露し話題となった北香那が、俳優デビュー作『赤毛のアン』以来16年ぶりのミュージカルに臨みます。
貞夫を執拗に追うスポーツ紙記者・五味には、リアルな人物造形で舞台・映像問わず活躍する田中俊介。巨躯ながら弱いボクサー・大岡デブには、強面な悪役からコミカルな役まで硬軟演じ分ける勝矢。小人マネージャーには、舞台を中心に強い存在感を放っているさとうこうじ。元ボクシングチャンピオン・所骸二には、独特の個性で作品に厚みを与える岡田義徳。さらに、ボクシングジムのオーナー木頃には、舞台『千と千尋の神隠し』やNetflix『サンクチュアリ -聖域-』など話題作への出演をつづけながら 『新プロジェクトX 〜挑戦者たち〜』でナレーターをつとめ、監督作の映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の公開も記憶に新しい多岐にわたる活躍を見せる田口トモロヲ。謎に包まれ物語を誘導していく帽子の雨には、劇団☆新感線退団後は2015年に第22回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞するなど、その高い表現力と歌唱力で数々のミュージカルに出演し観客を魅了し続ける橋本さとしと、貞夫と弓子を取り囲み暗躍する癖ありの男たちにも、この上ない顔ぶれが集結しました。
ことばを失った主人公が語りかける手話のリリシズムと、ボクシングの動作の持つダイナミックな肉感を兼ね備えたムーブメント、そして十数曲に及ぶミュージカルナンバーが溢れる本作。彗星のごとく現れた沈黙のボクサーが、栄光を得てなお求めたものとは……。寺山版『ファウスト』ともいえる本作に、ぜひご期待ください

米沢貞夫(新原泰佑)は、印鑑屋で働くごく普通の青年。趣味はテレビのボクシング観戦で、ボクシング選手になることを夢見ていたこともあった。テレビに熱中するあまり恋人の中町弓子(北香那)の存在を忘れてしまうことさえあり、弓子はボクシングを嫌っている。
ある日、不思議な力を持つ中年男・帽子の雨(橋本さとし)が貞夫のもとに訪れ、ある取引を提案する。貞夫の“ことば”と引き換えに特別な能力を与え、ボクシングチャンピオンに生まれ変わらせよう、と。貞夫は動揺しながらも、ボクシングチャンピオンになれるのなら、と契約は成立し、物言えぬボクサー嵐猛夫が誕生する。
木頃(田口トモロヲ)が経営するジムに所属した嵐猛夫は試合の度にKO勝ちを続けるヒーローとなり、環境が一変する。
そこでは強烈なKOパンチの犠牲になるボクサー、そのパンチに魅せられた者たちが集まってくるが“ことば”を失った猛夫は自分の心を手話でしか表すことができない。下町のキャバレーのダンサー鷹あけみが猛夫の前に現れ誘惑するが、会うことができなくなった恋人・弓子への思いはより募っていく。
そしてついにヒーロー・猛夫のタイトルマッチがやってくる。魔力でチャンピオンを仕立て上げようと機を伺う帽子の雨と観客たちの歓声の中、あけみが、ある告白をする。リングに立った猛夫は……。
©細野晋司
演出家、舞台美術家。2004年にプロデュース公演カンパニー・KUNIOを立ち上げ、『エンジェルス・イン・アメリカ』『ハムレット』『グリークス』などを上演。20年『ライブ配信のための演劇「プレイタイム」』の演出・美術でシアターコクーンデビュー、22年『パンドラの鐘』にて同劇場単独初演出を果たす。24年には、若手のための演劇の学び場「コクーン アクターズ スタジオ」第1期生の発表公演『アンサンブルデイズ―彼らにも名前はある―』を演出。その他、近年の演出作に、オペラ『愛の妙薬』、サンリオピューロランド「The Quest of Wonders Parade」、『黒百合』など。第36回 京都府文化賞奨励賞受賞。
杉原邦生 コメント
今回の企画のお話をいただいたとき、「1965年11月29日 新宿コマ・スタジアム(後の新宿コマ劇場)でたった一日だけ上演された寺山修司作の幻のミュージカル」と聞き、演劇人として興奮せずにはいられませんでした。
ミュージカル『獅子 THE LION-BEAT』は、ゲーテ『ファウスト』のパロディを下敷きに、寺山作品のエッセンスがエネルギッシュに絡みあう祝祭ミュージカルです。〈祭り〉とくれば、待ってました、僕の出番です!(笑)
ミュージカル初挑戦となる音楽の☆Taku Takahashi[m-flo]さん、主演の新原泰佑さん、ヒロインの北香那さんをはじめ、素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんと共に、新宿歌舞伎町のど真ん中、THEATER MILANO-Zaで大暴れします。
これはもう、心も身体も踊り出す鮮烈な〈事件〉です。どうぞお見逃しなく!