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『英雄の証明』
美談の“英雄”に祭り上げられた男――彼は本物の英雄か、詐欺(ペテン)師か
第74回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞!2度の米アカデミー賞受賞監督アスガー・ファルハディが放つ、予測不可能な社会派人間ドラマの傑作
ベルリン・カンヌ国際映画祭にて多くの賞に輝き、『別離』と『セールスマン』で米アカデミー賞外国語映画賞を2度も制した世界的な巨匠ファルハディ。母国イランとヨーロッパを股にかけて活躍し、日常の中に生じた小さなひび割れのような出来事が、人生を根底から揺るがす事態に発展していく様を、サスペンスフルに情感豊かに描出する。人間と社会の本質に鋭く切り込む傑作を世に送り出し、世界中の観客たちを魅了してきた。最新作『英雄の証明』では、人間の倫理観を問う普遍的なこのテーマを追求するにあたって、いまや絶大となったSNSやメディアの影響力に着目。主人公の振れ幅の大きな運命を通して、真実というものの曖昧さや、社会に潜む欲望やエゴを現代的な切り口であぶり出す。
「賞賛」と「疑惑」が交錯するソーシャルメディアの光と闇――社会に渦巻く歪んだ正義と不条理を突きつけてくる全世代必見の問題作
イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され服役している。そんな彼の婚約者が偶然にも大量の金貨を拾う。借金を返済すればその日にでも出所できる彼にとって、まさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感に苛まれたラヒムは落とし主に返すことを決意。そのささやかな善行は、メディアに報じられると大反響を呼び“正直者の囚人”という美談の英雄に祭り上げられていく。ところが、SNSを介して広まったある噂をきっかけに状況は一変する。周囲の狂騒に翻弄され、無垢な吃音症の幼い息子をも残酷に巻き込んだ大事件へと発展していく。