名だたる古典バレエを自身のプロダクションとして鮮やかに生まれ変わらせてきた熊川哲也が、かつてない大胆なアプローチで生み出す、全く新たな古典の世界――
それがこの、新制作『眠れる森の美女』。
誰もが知る物語をベースに置きつつ、驚くべき発想で創造した独自のストーリー構成。
クラシック・バレエの金字塔が、この秋、誰も想像し得なかった進化を遂げる。
衣裳デザインを手掛けるのは、今回初起用となるアンゲリーナ・アトラギッチ。ボリショイ劇場をはじめとする世界の名だたる劇場で演劇やオペラのデザインを手掛ける彼女だが、バレエ界においてはミハイロフスキー・バレエのナチョ・ドゥアト版「白鳥の湖」「ラ・バヤデール」において大きな反響を呼んだことが記憶に新しい。色のグラデーションや何層にも重ねたレース使いが特徴的な彼女のデザインは、精密でありエレガント。豪華さと繊細さ、古典と現代的センスが融合するデザインは見る者を惹き付けて止まない。
美術デザインは、METなど世界の一流オペラ劇場の舞台を手掛け、これまでも熊川の世界を見事に具現化してきたダニエル・オストリング。熊川と固い信頼で結ばれているオストリングと、日本デビューとなるアトラギッチによる絢爛豪華かつおとぎ話ならではの神秘に彩られた美術と衣裳の数々に、ぜひご注目を。
K-BALLET 25周年に満を持してお贈りする新制作「眠れる森の美女」、どうぞご期待ください!
ストーリー
フロレスタン王国の娘 オーロラ姫とデジレ王子が出会うのは森の中。 一目で魅了されてしまう2人だが、幸せは続かない。 王子が森の奥深くで封印されていたカラボスを復活させてしまったからだ。 カラボスに呪いをかけられたデジレ王子は、カラボスの悲願であるフロレスタン王国の滅亡を叶えるため、オーロラ姫を殺める悪の手先となってしまう。 呪いが解けると自らの行いを悔やむ王子だが、彼にオーロラ姫を助ける術はあるのか、果たして…