幻想的な世界観 ー 東京で10年ぶりの大規模回顧展
1985年、38歳という若さでこの世を去った画家、有元利夫。イタリアのフレスコ画と日本の仏画に見出した共通点を手がかりに、西洋と東洋の古典を融合した独自の画風を確立していきます。東西の技法が織り成すマチエールは、儚
げに美しく、懐かしくもあり、画面に漂う幻想的な世界観が、今も見る者の心を惹きつけてやみません。本展では、創作活動に寄せた有元自身のことばとともに作品を辿り、没後35年にあたる2020年、今なお色あせることのない画家の魅力に迫ります。
立体作品やスケッチ、ごく初期のデザインワークもあわせて展示、タブローとは異なる表情を見せる、有元利夫の豊かな想像性にもご注目ください。