花、動物、食べ物。そんな何気ないものが、仮屋美紀の世界を通してみると大切な一瞬のように感じられます。
今回Bunkamura Galleryで初個展となる仮屋美紀。大学時代に本格的に絵画制作へとのめり込み、在学中に一陽展に入選。その後、国内外で精力的に展示を行う一方、ANA機内誌の挿絵を担当するなど各方面で活躍中です。
あたりまえにあって普段意識しないものたちを、豊かな色合いと可愛らしい筆致で描きあげる仮屋。木製パネルにアクリルを丁寧に塗り重ねた絵肌は、ところどころに木の風合いが垣間見え、陽だまりのようなあたたかい温もりを放っています。
毎日が慌ただしく過ぎる現代社会で生きる私たち。そんな中で彼女の絵を目にすれば、子供時代のあの頃のような、ゆるやかに流れるなつかしい時間を思い出させてくれるでしょう。そんな不思議な仮屋ワールドをぜひご覧ください。