墨と水のみを用いて描かれる、欧州の街並み、里山の自然、季節の花々。篠原貴之は、これまでの水墨画の古典的なイメージから抜け出し、自由な視点と発想で新たな墨の世界を創りだします。
教会に射す光、男の燻らせるパイプの煙、木々のざわめき、、、。 見えているもののみを描くのではなく、光と影を墨の濃淡で巧みに表現し、残された余白がその空間全体を完成へと導く。そこに浮かび上がる風景は、時に情熱的に、時に静寂の中で、筆を走らせた息づかいをも感じさせ、私たちの心の琴線に触れる衝撃をもたらします。そして同時に、ふと胸を撫で下ろすような、また、まだ見ぬ土地に思いを馳せるような、ときめきや安らぎを感じさせます。
本展では、イタリアの風景、日本の自然、花をはじめとする静物など、篠原の目が捉え、筆墨の力を味方につけて奔放に表現された様々な作品群で新たな水墨画の可能性に迫ります。
彼の手に握られた一本の筆から滲む墨の色、光の気配、そして余白の白、その全てから現代に共鳴する水墨画を体感してください。
≪イベント情報≫
デモンストレーション 開催決定!
【開催日】6/23(日)
【開催時間】14:00~ (40分程度を予定)
【会場】Bunkamura Box Gallery
※事前予約不要
※上記の時間に直接Bunkamura Box Gallery へお越しください。
光りと影を捉える筆。類を見ない新たな墨の世界はどのようにして生まれるのか。
その筆使いを間近で見ることのできる絶好の機会です。
どうぞお見逃しなく!