何もない背景、フラットで吸い込まれるような漆黒・・
静かに、そして優しく浮かび上がる人や動物たちの数々・・
そこから感じることのできる違和感や対比は、観るものの心を自然と惹きこんでいきます。
国内外での多数の展覧会、小説の表紙や挿絵、舞台や映画のイメージヴィジュアルなど、近年目覚ましい活躍を見せる画家・田中千智(Chisato Tanaka)。
黒と白の鮮烈なコントラストから導き出される光と闇は不確かな「何か」を追い求め、その先にある生と死の光景を呼び起こさせます。
アイスランドで生まれ育ち、ニューヨークや北欧諸国を拠点に活動する作家Thordis Adalsteinsdottir(ソルディース・アダルステインスドッティル)。
日常に溶け込み、ときに人間をも凌駕しているように見える擬人化された動物たち。
無重力の中、感情と姿が同一化したかのごとく無邪気にそして不気味に描かれた人間。
その特異的にも見える彼女の現し出す世界は、彼女自身が「描く」という表現をするにあたり最も重要な自発性を感じさせます。
生まれも育ちも全く異なった彼女たちの表現する世界は、恐ろしいほど純粋にダイレクトに瞬間を捉えます。本展ではそんな期待の現代作家2名の近作合わせて20余点を展示・販売予定です。
潔くそして厳しく表現された、オリジナルの世界をぜひお楽しみください。
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