
平山洋太郎「紫の抽象」
アクリル、オイルパステル、キャンバス
『アートを通じて、障害のある人、ない人、すべての人々の交流を促し、感動や喜びを共にしたい』Bunkamuraが、国際障害者交流センター ビッグ・アイと連携・協力し始動したBiG-i×Bunkamura アートプロジェクト。昨夏開催した「Bunkamuraオフィシャルサプライヤースペシャル BiG-i×Bunkamuraアートプロジェクト 第1回受賞・入選作品展」では、国内外から寄せられた1,419点の作品から選出された81点をご紹介しました。
プロジェクトの思いを繋ぎながらより一層に、作家とその作品そのものに光をあてる本展覧会では、受賞・入選作家5名の新作を中心に展覧・販売いたします。日々湧きあがる感情、葛藤、いま夢中なもの、心躍ったできごと。自分を伝えるために「表現すること」を必要とする彼らの作品には、そうしたまっすぐで切実な思いがあります。
純粋無垢と毒気のうらはらさを孕む小さな生きものたちに物語を宿して、無二の作品世界を創造する、濱口颯馬。紙を飛び出すかのような大胆な色とリズムで、日常の断片とその心像表現を版画におこす、藤原大輝。瞬発的で奔放なタッチと鮮烈な色彩から思いがけない調和が生まれ、「奇跡の画家」の愛称で親しまれる、平山洋太郎。ペン先の線一本一本を敷き詰めて描かれた奔流のような大きなうねりが、観る者を極彩色の世界へ誘う、古城貴博。独自の視点でアフリカ民族のお面を再構築し、文字や記号をリズミカルに織り込むことで不可視の美までも探り続ける、D.J.E.J.。
表現とは自分という存在を世界に差し出すこと――純粋なる「アートの本質」が、ここにあります。彼らの作品に注ぎ込まれた膨大な熱量は、観る者のさまざまな感覚を呼び覚まし、多くの気付きや共感を生むでしょう。