新キャストを得て、スペクタクル性、音楽性を強調した新装版『キレイ』がここに誕生
再演ごとにブラッシュアップし続けてきた松尾スズキの代表作『キレイ』が、5年ぶりの上演となる今回、フレッシュなキャストを得てさらなる“進化”を遂げる。舞台は“もうひとつの日本”。誘拐監禁されていた少女が10年ぶりに脱出、自ら“ケガレ”と名乗り、奇妙かつダークな世界を力強く生き抜いていく。
4度目にして初めて演出に専念することにした松尾によると、今回はより音楽面に厚みを出す狙いでキャスティングを考えたとか。主人公のケガレには、アイドルにして数々の大作ミュージカルに出演する女優でもある生田絵梨花。ケガレを見守る少年ハリコナには、これが初舞台の神木隆之介。成人したケガレであるミソギには初松尾作品に挑む麻生久美子、そして5年前には少年ハリコナ役で出演した小池徹平が、成長した青年ハリコナ役となる。さらに社長令嬢のダイダイカスミ役に鈴木杏、ダイズ丸役には2005年版にも同役で出演していた橋本じゅんが扮するほか、初演、再演で少年ハリコナ、前回はダイズ丸役だった阿部サダヲが今回は物語のカギを握るマジシャン役に初挑戦。皆川猿時ら、大人計画の個性的な面々もこぞって出演する。
「これまでで最もスぺクタクル性、音楽性を強調した『キレイ』になります」と力を込める、松尾。Bunkamura30周年の締めくくりを艶やかに彩る新装『キレイ』、どうぞお見逃しなく。