
©1959/2013 松竹株式会社
新作ドキュメンタリー『The Ozu Diaries/小津ダイアリー』の公開を記念して作中に登場する小津映画11作品を一挙上映!
【上映作品】
『大人の見る繪本 生れてはみたけれど 4Kデジタル修復版』
『非常線の女 4Kデジタル修復版』
『父ありき 4Kデジタル修復版』
『長屋紳士録 4Kデジタル修復版』
『風の中の牝雞 4Kデジタル修復版』
『晩春 4Kデジタル修復版』
『麥秋 4Kデジタル修復版』
『東京物語 4Kデジタル修復版』
『彼岸花 デジタル修復版』
『お早よう デジタル修復版』
『秋刀魚の味 デジタル修復版』

大人の見る繪本 生れてはみたけれど 4Kデジタル修復版
1932年/ 91分/モノクロ/サイレント/4K ©1931/2023 松竹株式会社
原作:ゼェームス槇 脚本:伏見晁
キャスト:齋藤達雄、吉川満子、菅原秀雄、突貫小僧、坂本武
小津監督のサイレント期を代表する傑作。サラリーマンの悲哀を子供の視点から笑いを通じて痛烈に表現した作品。

非常線の女 4Kデジタル修復版
1933年/100分/モノクロ/サイレント/4K ©1933/2022 松竹株式会社
原作:ゼームス槇 脚本:池田忠雄
キャスト:岡譲二、田中絹代、水久保澄子、三井秀夫
若き小津のアメリカ映画好きを窺わせる和製ギャング映画。衣装・美術に至るまで細部のセンスの良さには目を瞠らされる。

父ありき 4Kデジタル修復版
1942/92分/モノクロ/4K ©1942/2022 松竹株式会社
脚本:池田忠雄、柳井隆雄、小津安二郎
キャスト:笠智衆、佐野周二、佐分利信、坂本武、水戸光子
戦時下の唯一の小津作品。男手ひとつで育てながら離れて暮らす父と息子の物語。父子で釣りをするシーンの反復は、親子の絆を深く印象付けるシーンとして有名。

長屋紳士録 4Kデジタル修復版
1947年/72分/モノクロ/4K/PG12 ©1947/2023 松竹株式会社
脚本:小津安二郎、池田忠雄
キャスト:飯田蝶子、青木放屁、吉川満子、笠智衆、坂本武
孤児を、文句を言いつつも引き取って面倒を見てやる長屋の人々。小津の戦後第1作で大船の名優たちが再結集し、新しい小津世界を築き上げるきっかけとなった。

風の中の牝雞 4Kデジタル修復版
1948年/83分/モノクロ/4K ©1948/2022 松竹株式会社
脚本:小津安二郎、斎藤良輔
キャスト:佐野周二、田中絹代、村田知英子、笠智衆、坂本武
幼子の入院のためにやむを得ず一夜身を売った妻を戦地から帰ってきた夫が知り激しく葛藤する。戦争がもたらした苦難に苦しみながら夫が妻を許していくまでの姿を描く。

晩春 4Kデジタル修復版
1949年/108分/モノクロ/4K ©1949/2015松竹株式会社
原作:廣津和郎 脚本:野田高梧、小津安二郎
キャスト:笠智衆、原節子、月丘夢路、杉村春子、三宅邦子
やもめの父を気遣って結婚をためらう娘とそれを見守る善意の人々の物語は、その後の小津の作風を決定づけ、復活した脚本家野田とのコンビは遺作の『秋刀魚の味』まで続いた。

麥秋 4Kデジタル修復版
1951年/124分/モノクロ/4K ©1951/2016 松竹株式会社
脚本:野田高梧、小津安二郎
キャスト:原節子、笠智衆、淡島千景、三宅邦子、杉村春子
適齢期を過ぎた紀子の結婚話をめぐる家族の心情を細部豊かに綴る。人間の孤独と崩れていく大家族への愛おしい思い、新たな家族への希望が見事に織り重なった一作。

東京物語 4Kデジタル修復版
1953年/135分/モノクロ/4K ©1953/2017 松竹株式会社
脚本:野田高梧、小津安二郎
キャスト:笠智衆、東山千榮子、原節子、杉村春子、山村聰、香川京子
尾道に暮らす老夫婦が東京にいる子供たちを訪ねるが、子供たちは生活に追われて両親を構う暇もないなか、戦死した次男の妻だけが温かい心遣いを見せるのだった。

彼岸花 デジタル修復版
1958年/118分/カラー ©1958/2013 松竹株式会社
原作:里見弴 脚本:野田高梧、小津安二郎
キャスト:佐分利信、田中絹代、有馬稲子、久我美子、山本富士子
他人の恋愛には物分りの良い父親が、娘の結婚となると大反対。世代間のギャップや親の身勝手さと愛おしさを、ユーモアたっぷりに描く。初カラー作品。小津の赤に注目。

お早よう デジタル修復版
1959年/94分/カラー ©1959/2013 松竹株式会社
脚本:野田高梧、小津安二郎
キャスト:佐田啓二、久我美子、笠智衆、三宅邦子、杉村春子
郊外の新興住宅地を舞台に近所付き合いの小さな波風にふり回される大人たちと、テレビを買ってとねだり大人を困らせる子供たち。幼い兄弟のオナラのギャグが微笑ましい。

秋刀魚の味 デジタル修復版
1962年/113分/カラー ©1962/2013 松竹株式会社
脚本:野田高梧、小津安二郎
キャスト:岩下志麻、笠智衆、佐田啓二、岡田茉莉子、岸田今日子
妻を亡くした父親が、愛娘の将来を想い葛藤の末に嫁がせる。嫁いだ後の静かな孤独感と老いの哀愁をユーモアと寂しさを交えて細やかに描いた小津の遺作。
『The Ozu Diaries 小津ダイアリー』
◆10/9(金)よりロードショー

世界はなぜ“OZU”に魅了されるのか――
残された言葉を辿り、現代の映画監督の考察と時代をともにした映画人たちの回想から小津安二郎の知られざる素顔と名作の原点に迫るドキュメンタリー
アカデミー賞®ノミネート歴を持つ映画監督ダニエル・レイムが贈る『The Ozu Diaries 小津ダイアリー』は、映画史上、唯一無二のスタイルを持ち、今なお愛され続ける日本の巨匠・小津安二郎の素顔に迫る伝記であり、その精神世界の奥深くへと迫るドキュメンタリーである。
小津自身の言葉をナビゲーターに、日記やノート、書簡、写真、インタビュー、これまで広く世に出ることのなかったホームムービーなどの貴重なアーカイブに加え、ヴィム・ヴェンダース、黒沢清、ツァイ・ミンリャン、リュック・ダルデンヌといった映画監督たちの考察や、俳優の香川京子や城澤勇夫、プロデューサーの山内静夫ら小津と時代をともにした映画人たちの回想を織り交ぜながら、小津がいかにして個人的な喪失や戦争のトラウマを『晩春』『麦秋』『東京物語』『秋刀魚の味』といった不朽の名作へと昇華させていったのかを辿っていく。
計算し尽くされ、一見するとシンプルに思えるその物語と、独自の映像スタイル。それは、家族や愛、そして「無常観」を詩的かつ人間味あふれる視点から探求するための表現手法であった。日本文化に深く根ざしながらも、世界中の人々の心に響く小津の作品は、映画という芸術にどれほどの可能性があるかを、今も私たちに教えてくれている。















