
©AURORA FILMS/VANDERTASTIC/FRAKAS PRODUCTIONS/2022
2022年アカデミー賞国際長編映画賞カンボジア代表
世界中の批評家&観客が「2022年ベストリスト」に選出
韓国で生まれ、フランスで養子縁組されて育った25歳のフレディが初めて母国に戻り、友人の力を借りて実の両親を探し始める物語。2022年カンヌ国際映画祭ある視点部門で出品されるやいなや話題を呼び、その後世界中の映画祭で絶賛、2023年ボストン映画批評家協会賞では昨年濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』が栄誉に輝いた作品賞を見事受賞。主人公・フレディを演じたのは、今回が初映画出演となる韓国系フランス人アーティストのパク・ジミン。表情豊かで型破りなフレディの複雑な内面を見事に演じて、『TAR/ター』のケイト・ブランシェット、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨーらと並び、昨年を代表する名演と評された。今年1月世界に先駆け一般公開されたフランスでは、公開2週目にして7万人以上を動員する大ヒットを記録中。
予告編は、フランスで養子として育てられたフレディ(パク・ジミン)が、ソウルで出会った友人たちと酒を酌み交わすところから始まる。生みの親への複雑な思い、そしてフランス人でもあり、韓国人でもある自分の出自に戸惑いながらも、恋に仕事に突き進んでいくフレディの様子が映し出される。その後も「パク・ジミンの爆発的なデビュー作」の評の通り、ソウルの街灯りの下、フレディが見せるカリスマ的なダンスや感情のフレッシュな変化が印象的に描き出される。
25歳から33歳までの、人生でもっとも多感な時期を過ごす一人の女性を見事に描き切り、「『わたしは最悪。』のように現代的な感性を持ち、『こわれゆく女』のように並外れた女性像を提示する」-Les Films du losange(フランス配給)と話題を呼んだ『ソウルに帰る』が、世界中の圧倒的な共感とともについに公開。
<ダヴィ・シュー監督コメント>
カンボジア系フランス人監督として人種差別を受けた立場から私が興味を持ったのは、あらかじめ設定された定義に収まること、あるいは代弁されることを常に拒否するキャラクターの軌跡という地平線です。パク・ジミンが演じるフレディは、自分自身を再発明し、再構築し、再主張することに時間を費やしています。私は誰なのか?私の居場所とは?他者との関係において、自分はどのような立ち位置にいるのか?『ソウルに帰る』では、アイデンティティという普遍的なテーマを追求しました。
<STORY>
韓国で生まれ、フランスで養子縁組されて育った25歳のフレディは、ふとしたきっかけで母国である韓国に初めて戻ってくる。しかし自由奔放なフレディは、韓国の言葉や文化になじめず、誰とも深い関係を築けない。そんな中、フランス語が堪能で親切な韓国人テナの手助けにより、フレディは自分の実の両親について調べ始める。