仕事帰りのレイトショーで気分転換。休日は家でじっくりと小説を読み耽ったり、ちょっとお洒落をして劇場に足を運ぶ。ここではないどこかの世界に浸って、日常の緊張がふっと解きほぐれる時間。そんな楽しみを与えてくれる物語が、オリジナルアート作品の中にも無限に潜んでいます。
本展では、物語性溢れる版画作家5名と立体作家3名の作品を、2回に分けて展示・販売。絵・彫・摺りの複雑な印刷技術を修得した作家が制作する版画作品には、手作業の軌跡が垣間見え、そこに込められた想いと時間、そして版画独特の温かみを感じ取ることができます。更にガラスやテラコッタなど素材や技法を駆使した作品も、その存在感を最大限に活かす技術により命を吹き込まれ、まるで鑑賞者の時間感覚を操るかのような空気を纏っています。
次々と目新しいメディアが誕生しても未だ愛され続けている伝統的な技術。作家の手によって紡ぎだされた作品は、どれも優しくユーモラスで、思わずその世界に飛び込んでいきたくなるような逸品ばかり。家に帰って一息ついたとき、作品を眺めながらお気に入りのストーリーの中へ旅立つ。そんなひそかな楽しみを、生活の中にひとつ加えてみませんか。
その1
版画作品: 山中 現、鈴木 敦子、樋勝 朋巳
ガラス作品: 石田 菜々子、扇田 克也
その2
版画作品: 釣谷 幸輝、青木 鐵夫
テラコッタ作品: 木村 繁之