
「黒いリボン」 油彩 1991年 8号
2015 年2 月、Bunkamura Gallery にて開催された金子國義展「美貌の翼」。折しも刊行された自叙伝の堂々たる記述がおのずとそれを伝えるように、そのユニークな人間性と絶対的な美意識によって多くの人々を虜にしてきた金子は、同展でも往時と変わらぬ健在ぶりを見せつけました。しかし、その約一か月後に突然の訃報。奇しくも、初の自伝の出版を記念したBunkamura での個展が彼にとって最後の発表の場となりました。そしてその翌年に開催された追悼個展「終わりと始まり」では多くの人がその人生の美学を回想し酔いしれました。
60 年代以降、三島由紀夫、高橋陸郎、唐十郎、四谷シモン、コシノジュンコらとともに、時代の寵児としてアバンギャルド芸術の最前線をリードした金子國義。今展では、アリスやエロティシズムの境地に至るまで、その全貌を垣間見ることのできる貴重な油彩、ドローイング、版画作品を販売致します。
その死後も多くの人を魅了して止まない金子の優雅でいて贅沢な世界観をご覧下さい。