1960~70年代の高度成長期の日本において、寺山修司の「天井桟敷」、唐十郎の「状況劇場」などのアングラ実験演劇、暗黒舞踏の土方巽など、これまでにない反逆的・前衛的な潮流の波が次々に起こり、時にはその過激な表現はスキャンダルとして当時の社会に衝撃を与えました。そのムーブメントの一翼を担ったのがポスターの存在でした。これらのポスターは単なる公演の告知のみならず、時代を象徴し、あらゆる表現領域の先導的役割を果たしました。ポスター自体が発するメッセージは時代を超え今も輝き続けています。
今回展示されるポスター、特に草創期のアングラ演劇は数日間の公演のために作られたものが殆どで、刷られた数も非常に少ない貴重なポスターを販売する珍しい企画展になります。サイケデリックで派手な蛍光色をあしらったインパクトあるデザインや、今は閉館してしまった懐かしい劇場名など1枚1枚のポスターには見どころが満載です。
本展では1960~1970年代を背景に近代モダニズムに背を向け、そのエネルギッシュな時代を反映した希少かつ貴重なアングラ演劇のポスターを中心に展覧販売します。
【出品予定作家】
赤瀬川原平、宇野亜喜良、榎本了壱、金子國義、合田佐和子、篠原勝之、横尾忠則、和田誠 他