
掲載作品
(左)ロバート・ハインデル「Hidden Thoughts」
(日本初お披露目作品) 56.5×39cm ジグレー
(右)トッド・ハインデル「Remember」
62×47cm 油彩 ミラペーパー
拍手、喝采、讃美−。世界中の名だたるステージに立ち、スポットライトを受けてきた著名なバレリーナやダンサー達。そんな踊り手たちの過酷な練習に励む精神力や伝統芸能に対する姿勢に共感し、その情熱と魂を描き続けることに生涯を捧げた画家、ロバート・ハインデル。そして、彼のDNAを色濃く受け継ぎファインアーティストとして自らのスタイルを確立しようと画面に向かう息子のトッド・ハインデル。今年生誕80年となるロバート・ハインデルの功績を祝して、ハインデル親子二代展を開催いたします。
イラストレーターからファインアーティストに転向したロバートのアトリエで、幼少の頃から絵を描くことに興味を覚え、父の描いた作品を手直しして周囲を驚かせたという少年時代。トッドはロバートの影響で沢山の映画作品に触れたことから、大学卒業後はジョージ・ルーカスのIndustrial & Magic(ILM)に入り、ハリウッドで活躍。1997年、『Godzilla』の仕事を最後にハリウッドから離れると、家族の反対を押し切り、画家としての活動を始め、ニューヨーク、アムステルダムなどで個展を開催。それは、偉大な父を持った息子の宿命ではなく、彼自身が選んだ表現の手段だったのです。
ロバート・ハインデル生誕80年の記念すべき本展では、ハインデルの原画・版画25点の秀作に加えて、特別に1988年青山バレエフェスティバルのポスターとして使用され、ハインデル作品が日本初上陸した時に使用された作品「Hidden Thought(秘めた思い)」と、故ダイアナ妃所蔵の作品「Pas de Deux 1987」の2作品を遺族の許可のもとに版画化して発表します。また、近年父を魅了したバレエを数多く取材し、父とは違うバレエ絵画を追求するトッドの新作約10点もご紹介いたします。
父より子へ受け継がれた美の真髄に共鳴する精神性と豊かな表現力。息子が超克した新たな人間讃歌。バックグラウンドを共有した2人のファインアーティストのそれぞれの個性をその目で感じてください。
≪ギャラリート−ク開催≫
◆開催日時:3/10(土)15:00〜(1時間程予定)
バレエを題材に描いた最新作を発表するトッド・ハインデル。その油彩作品についてのお話はもちろん、息子から見た画家ロバート・ハインデルとの生前のエピソードなども伺います。2年振りの来日となる貴重な機会。父と子2人のハインデルが描く人間美に迫ります!
※事前予約不要・入場無料
※上記の時間に直接Bunkamura Galleryへお越しください。