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世界が注目する映画制作コレクティブ「オムネス・フィルムズ」の創設メンバーにして、新進気鋭の映画作家タイラー・タオルミーナ監督の最新作
『ハム・オン・ライ』と『ハッパーズ・コメット』で、詩情豊かな映像表現と実験的な映画作りで高く評価されたタイラー・タオルミーナ監督。デヴィッド・リンチやウェス・アンダーソンといった名前とともに語られるアメリカの新たな才能によって、独自の映像感覚で生み出された最新作が、『クリスマス・イブ・イン・ミラーズ・ポイント』です。
伝統的な物語構造を離れ、複数の世代や立場の人物たちが織りなす断片的なエピソードは、まるでアルバムをめくるよう。本作の舞台は、4世代にわたるアメリカの家族が集う、もしかすると最後のクリスマス。世代ごとの微妙な関係性や、時の流れが静かに描かれるホリデーコメディと、“聖夜にはなにかが起きる” と期待するティーンエイジャーたちの、大人になる前の一夜を切り取った青春群像が、タオルミーナ監督のまるで魔法のような演出によって見事に溶け合い、現代的でありながら、どこかノスタルジーも感じさせる―― “見たことのない懐かしさ” をたたえた、唯一無二のクリスマス映画となっている。
出演はマイケル・セラ、エルシー・フィッシャー、マリア・ディッツィア、ベン・シェンクマン、グレッグ・ターキントン、そして新人マチルダ・フレミング。さらには、映画界レジェンドの血を引く若手マーティン・スコセッシの娘フランチェスカ・スコセッシやスティーブン・スピルバーグの息子ソーヤー・スピルバーグといった個性的な俳優陣と、非俳優が自然に交わり、インテリアや装飾、そしてザ・ロネッツ『Baby, I Love You』をはじめ、40~60年代を代表する往年のポップスやオールディーズの名曲の数々が映画をノスタルジックにクリスマス・イブを彩ります。
2024年のカンヌ映画祭監督週間では、「大胆かつ意義ある表現を切り拓くアメリカインディペンデント映画」として、オムネス・フィルムズ作品である『さよならはスローボールで』と本作が2作同時に選出され、世界的に大きな注目を集めました。今もっとも先鋭的でユニークな作品を作る映画制作コレクティブ「オムネス・フィルムズ」の最重要作にして、詩情豊かで奇妙に美しいクリスマス映画が誕生。
<STORY>
映画が聖夜に魔法をかける──家族が集まる「最後の」クリスマスディナー
ロングアイランドにある小さな町のとある家。クリスマス・イブの夜に、4世代のバルサーノ家が集まった。しかし、毎年恒例のこの集まりは、もしかしたら最後になるかもしれない。陽気に飲み語らうおばやおじ、いとこたち、そして家族の中心である祖母。皆が賑やかな祝宴に夢中になる中、若いエミリーとミシェルはこっそり抜け出し、郊外の雪景色を自分たちの反抗の舞台に変えていく。
オムネス・フィルムズとは
エマーソン大学に在学中の学生たちが 2010年に築いた友情がきっかけで創設されたロサンゼルスを拠点とする 映画制作者の集団(コレクティブ)。卒業後、ロサンゼルスで共同制作を始めたのがスタートで、今では短編、ミュージックビデオ、本格的な低予算長編まで手掛けるようになる。『ハム・オン・ライ』『ハッパーズ・コメット』、『クリスマス・イブ・イン・ミラーズ・ポイント』を監督しているタイラー・タオルミーナ、カーソン・ランド(『さよならはスローボールで』監督)、ジョナサン・デイヴィス(『トポロジー・オブ・セイレーン』監督)、のマイケル・バスタ(『バーナード・チェックイン』監督)などが中心メンバーとして活動しており、近年はヴェネズエラ出身のロレナ・アルバラードやフランス系のアレクサンドラ・シンプソン(『ノー・スリープ・ティル』)といった国際的な才能も加わっている。オムネス・フィルムズは正式な法人組織ではなく、親しい友人同士が自然発生的に協力する“ゆるやかな共同体” として機能しており、例えば、撮影、脚本、編集、音楽監修など、メンバーが互いのプロジェクトに役割を担い合うスタイルが特徴。2024年、カンヌ映画祭監督週間にて『クリスマス・イブ・イン・ミラーズ・ポイント』 と『さよならはスローボールで』 の2作がワールドプレミア上映される快挙を果たす。