魂が震える世代を越えた愛の物語――
2024年ヴェネツィア国際映画祭で監督・ばんざい!賞を受賞、今も活躍し続ける巨匠クロード・ルルーシュ奇跡の一作
2024年ヴェネツィア国際映画祭で新作を披露し、「監督・ばんざい!賞」を受賞した、今も活躍し続ける世界的な巨匠クロード・ルルーシュ。そんなレジェンドが構想と準備に5年、撮影には約1年4ヶ月を費やした本作は、1930年代から1980年代までのフランス、アメリカ、ロシア、ドイツを舞台に、複数の登場人物たちにより並行したストーリーが展開される群像劇となっている。第二次世界大戦から始まり、登場人物たちが世代を越え思わぬ形で交錯する様は、人生の残酷さ、数奇さ、そして愛おしさを感じさせる。
そんな物語を彩る美しい音楽を担当したのは、ミシェル・ルグラン(『シェルブールの雨傘』)とフランシス・レイ(『男と女』)だ。さらにバレエ界の鬼才モーリス・ベジャールが本作の振り付けを担当し、天才バレエダンサー、ジョルジュ・ドンが踊り舞う。芸術界における至高が集結し創り上げられた本作は、まさに奇跡の一作と言えるだろう。全てのパーツがひとつになり、『ボレロ』と共に大団円で迎えるラスト15分は映画史に残る名シーンとなっている。
奇しくも、公開日の11月22日は、劇中でも流れるモーリス・ラヴェルの『ボレロ』が、1928年にパリ・オペラ座にて世界初上演された記念すべき日でもある(初演の振り付けはニジンスカ版)。『ボレロ』が放つダイナミックな躍動と壮絶な運命を、ぜひ映画館のスクリーンで体感してほしい。
【STORY】
時代は1930年代。フランス、アメリカ、ロシア、ドイツに住むとある四家族は、音楽やバレエなどの芸術に勤しみながら、愛する者たちと日々暮らしていた。しかし、第二次世界大戦が勃発。それぞれが戦禍に巻き込まれ、彼らの運命は交錯していく。そして時代は1980年代まで進み、物語は戦争を生き残った者たちと、その子孫たちへと受け継がれる。時代を超え国境を超え、音楽と共に紡がれる壮大な哀しみと愛の物語。