
© 2022 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURE STUDIOCANAL FRANCE 2 CINEMA Photo : EMMANUELLE JACOBSON ROQUES
感動と圧巻のステージに、フランスで140万人が大喝采
『スパニッシュ・アパートメント』『パリのどこかで、あなたと』セドリック・クラピッシュ監督最新作
未知なる人々やダンスと出会い、新たな人生の扉を開く。
世界最高峰のバレエ団パリ・オペラ座のダンサー、マリオン・バルボーが映画初出演にして初主演
パリ・オペラ座バレエ団で、エトワールをめざす主人公のエリーズ。幼少期からバレエ一筋の日々を送ってきた彼女だったが、夢の実現を目前に恋人の裏切りから心乱れ、本番中に足首を負傷。医師から踊れなくなる可能性を告げられる。踊ることを半ば諦め、新しい生き方を模索する失意のエリーズだったが、そんななか料理のアシスタント係の仕事で訪れたブルターニュで、今を時めく注目のダンスカンパニーと出会う。これまでのバレエとは違う、独創的なコンテンポラリーダンスが生み出される過程を目撃し、やがて誘われるまま練習に参加したエリーズは、未知なるダンスを踊る喜びと新たな自分を発見していくのだった。
セドリック・クラピッシュ監督が生涯をかけて捧げてきたダンスへの愛と情熱が、ここに結実!
本作は『スパニッシュ・アパートメント』、『パリのどこかで、あなたと』など、なんでもない日に潜む大切な瞬間、平凡さの中に隠れた輝き、普通の人々の愛おしい横顔を描き出し、観る者を温め、癒し、励まし、フランスで最も愛される監督の一人となったセドリック・クラピッシュ監督の最新作。思春期の頃から一観客としてダンスへの情熱を燃やし続け、多種多様なダンスステージを鑑賞し、監督としては2010年にパリ・オペラ座バレエのエトワールであるオーレリ・デュポンのドキュメンタリー『オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に』を完成させた。
それからも、パリ・オペラ座からの依頼で定期的にステージを撮影していたが、世界がコロナの闇に覆われた時、パフォーマンスの場を失くしたダンサーたちが自宅で撮影した映像を編集し、『Dire merci(メルシーと言うこと)』という4分間の映画を作り上げた。ダンサーたちのステップが気持ちを軽やかにしてくれるとたちまち世界中に広がったこの作品をきっかけに、ついに本作で「いつかダンスをテーマとしたフィクション映画を作る」という20年来の構想を実現させた。
世界最高峰のバレエ団パリ・オペラ座ダンサー、圧巻のステージと舞台裏!
さらにコンテンポラリー界の鬼才ホフェッシュ・シェクターが本人役で出演!
トニー賞ノミネート、奇才の振付家の創作の秘密――
エリーズを演じるのは、パリ・オペラ座バレエのプルミエール・ダンスーズで、クラシックとコンテンポラリーを自在に行き来するマリオン・バルボー。ダンスシーンに一切のスタントを使わないと決意したクラピッシュ監督が、映画初出演にも拘らず主演に抜擢した逸材だ。
オープニングから圧倒するのは、台詞無しで展開する15分間のバレエシーン。舞台裏にカメラが潜入し、本番前に神経を研ぎ澄ますダンサーたちを捉える。バルボーが踊るのは「ラ・バヤデール」。舞姫(バヤデール)ニキヤが恋人に裏切られる物語だ。バルボーは恋人の不実を目撃したエリーズの衝撃と哀しみをニキヤに重ね合わせ、胸に迫る見事なダンスを踊る。さらに、自らの手で人生の第二章を切り開こうとするエリーズの心情を、誰もが共鳴できるように繊細かつリアルに演じた。
エリーズが出会うダンスカンパニーの主宰者に、コンテンポラリー界の奇才として名を馳せるホフェッシュ・シェクターが本人役で出演。代表作「ポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット」を振り付ける過程にカメラが密着し、ダンサー一人一人の肉体に刻みつけられた体験、魂に眠る感情を 引き出し、作品へと昇華させていく姿をドキュメンタリーのように追いかけ、トニー賞にノミネートされた振付家の創作の秘密に迫る。完成した舞台はラストで披露され、自身の第二のスタートを祝福するようなエリーズのダンスが、観る者の全身に生命力を注ぐ。
さらに、エリーズが惹かれるダンサーとして、フランス出身のメディ・バキが出演。コンテンポラリーとブレイキンを融合したパフォーマンスで魅了する。また エリーズの父親には『12か月の未来図』のドゥニ・ポダリデス。数々の名言をエリーズに贈るレジデンスのオーナーには『サン・ジャックへの道』のミュリエル・ロバン。間抜けなところが愛らしいエリーズの理学療法士には『パリのどこかで、あなたと』のフランソワ・シヴィル。脇を固める個性派のフランス俳優たちが物語にユーモアを添える。