今年創刊100周年を迎えたキネマ旬報と、開館30周年を迎えたBunkamuraル・シネマ。それぞれのアニバーサリーイヤーを、そしてBunkamuraギャラリーでの『表紙で振り返る 時代を彩った映画スターたち』(11/29(金)~12/11(水))の開催を記念して一夜限りの特別上映を開催いたします。 上映作品はBunkamuraル・シネマにて2001年に公開、同年のキネマ旬報外国映画ベスト・テンランキングで第2位に選ばれた、ウォン・カーウァイ監督不朽の名作『花様年華』。上映前には映画評論家の渡辺祥子さんをお招きしトークイベントも開催いたします。
切符がもう一枚取れたら、僕と行かないか──
1962年、香港。新聞社の編集者であるチャウと、商社で秘書として働くチャン。二人は同じアパートに同じ日に引越してきて、隣人になる。やがて二人は、互いの伴侶が不倫関係にあることに気づき、次第に時間を共有するように。誰にも気づかれないよう、慎重に会っていた二人。家庭を持つ貞淑な男と女は戸惑いつつも、強く惹かれ合っていくのだった。誰にも言えない秘密を包み込む紫煙、ナット・キング・コールのバラッド、そしてなんといってもチャイナドレスの美しさ──今作でトニー・レオンが第53回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を、そして撮影と美術/衣裳が評価され高等技術院賞を受賞。本作の一部設定や世界観は『欲望の翼』から引き継がれており、さらに後年の『2046』へと醒めない夢は続く。英BBCが2016年に発表した「21世紀の名作映画トップ100」リストで、あらゆる名作を差し置いてなんと第2位に輝いた、永遠の愛の物語。