●出演
ヴァイオリン・司会:葉加瀬太郎(BBC Proms JAPAN 2019 PRアンバサダー)
アルトサックス:ジェス・ギラム
ヴァイオリン:ワディム・レーピン
ソプラノ:森麻季
指揮:トーマス・ダウスゴー
管弦楽:BBCスコティッシュ交響楽団
●曲目
P.M.デイヴィス:アン オークニー ウェディング ウィズ サンライズ
ミヨー:スカラムーシュ Op.165b(アルトサックス:ジェス・ギラム)
プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「私が町を歩けば」(ソプラノ:森麻季)
マルコム・アーノルド:4つのスコットランド舞曲 アレグレット
H.パーセル:夕べの讃美歌(ソプラノ:森麻季)
ラヴェル:ツィガーヌ(ヴァイオリン:ワディム・レーピン)
ワックスマン:カルメン幻想曲(ヴァイオリン:ワディム・レーピン)
葉加瀬太郎:情熱大陸/アナザースカイ(ヴァイオリン・弾き振り:葉加瀬太郎)
山田耕筰/三木露風:赤とんぼ(ソプラノ:森麻季)
プッチーニ:歌劇『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」(ソプラノ:森麻季)
エルガー:行進曲「威風堂々」第1番
スコットランド民謡:蛍の光
他
※当公演ではPAを使用いたします。
1996年の解散後ソロ活動開始。2002年、自身が音楽総監督を務めるレーベル“HATS”を設立。
2017年8月フルアコースティックアルバム“VIOLINISM Ⅲ”をリリース。同アルバムがゴールドディスク大賞 クラシック・アルバムオブ・ザ・イヤーを受賞。
生誕50周年の昨年、8月1日にベストアルバム「ALL TIME BEST」をリリース。9月より年末にかけて全50公演の全国ツアーを開催。ツアーファイナルは12月30日、日本武道館。ソロのヴァイオリニストとして初の公演を行い、満員御礼で成功させた。
年間100公演にもなるステージを行いながら、様々な活動の中で音楽の素晴らしさを伝え続けている。
2018年5月にデッカクラシックと録音の契約を交わし、英国レコード産業協会主催のクラシック・ブリット・アワード2018において受賞。12歳の頃より地元、ウルバーストンでコンサートシリーズを主催し、世界中から才能溢れるアーティストを地元に招聘している。現在は、ABRSMの奨学生として王立ノーザン音楽大学にてジョン・ハールに師事。
リサイタルも世界各国でニコライ・ルガンスキー、イタマール・ゴラン等と定期的に行っており、マルタ・アルゲリッチ、エフゲニー・キーシン、ミッシャ・マイスキー、アレクサンドル・クニャーゼフも良き室内楽パートナーである。近年のハイライトとして、ワレリー・ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団、ウラディーミル・ユロフスキ指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、クリスチャン・ティーレマン指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ネーメ・ヤルヴィ指揮スイス・ロマンド管弦楽団、リッカルド・ムーティ指揮ニューヨーク・フィルハーモニック、リッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ウラディーミル・フェドセーエフ指揮チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ等との欧米アジア諸国へのツアーを含む共演があげられる、また彼のためにジェームス・マクミランが書いたヴァイオリン協奏曲は、ロンドン、フィラデルフィア、ニューヨークのカーネギーホール、パリのサル・プレイエル、アムステルダムのコンセルトヘボウで初演、絶賛され、昨夏にはBBCプロムスで完売のロイヤル・アルバート・ホールで演奏され、最高潮に達した。また、2014年より芸術監督として故郷ノヴォシビルスクにてトランス・シベリア芸術祭を開催している。
CD録音も多く、ワーナー・クラシックで録音したショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、チャイコフスキーなどロシアの偉大なヴァイオリン協奏曲は次々と賞を獲得した。ドイツ・グラモフォンではムーティ指揮ウィーン・フィルとベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲をマルタ・アルゲリッチとのクロイツェル・ソナタとカップリングで録音し、シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とのブラームスのヴァイオリン協奏曲及び二重協奏曲、ミッシャ・マイスキー、ラン・ランとのチャイコフスキーとラフマニノフのピアノ三重奏曲(エコークラシックを受賞)、ルガンスキーと録音したグリーグ、ヤナーチェク、フランクのソナタは2011年のBBC音楽賞とエジソン賞を受賞した。2013年にはARTEとバイエルン放送協会によるドキュメンタリー・フィルム「ワディム・レーピン-音の魔術師」が放映された。
2010年2月フランスで最も権威ある"Victoire d'honneur"を受賞。同年12月には芸術文化勲章受賞も果たした("Chevalier de l'Ordre des Arts et Lettres")。
使用楽器は1733年作のストラディヴァリウス「ロード」。
これまでに、BBC交響楽団、ロンドン交響楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ゲヴァントハウス管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ヨーロッパ室内管弦楽団などと共演。北米では小澤征爾のアシスタントとしてキャリアを始め、ニューヨークフィル、クリーヴランド管弦楽団、ボストン交響楽団など、そしてアジアとオーストラリアではシンガポール交響楽団、シドニー交響楽団などと共演。また、BBCプロムス、エディンバラ国際フェスティバル、ザルツブルグ音楽祭、リンカーンセンターでのモーストリー・モーツァルト・フェスティバル、エネスク国際フェスティバルやタングルウッド音楽祭など音楽祭への出演も数多い。
彼の選ぶプログラムは独創的で革新的なものとして定評があり、高揚感ある演奏と70枚以上にも及ぶ数々の録音は大きな称賛を得ている。
BBC Promsには、2001年より出演、これまで17公演を行う。
日本での演奏は、2016年に新日本フィルハーモニー交響楽団、2015年に東京都交響楽団と共演。
2007年、僕は長年の憧れだったロンドンに移住しました。
着いてまだ数日も経たない7月のある日、地下鉄の中で拾った新聞で知ったプロムスのラストナイトコンサート。そこにはゲストに大好きなヴァイオリニスト、ジョシュア・ベルとこれまた大ファンだった歌手アンナ・ネトレプコの名が。
もしかしたら当日券があるかもと僕は夕刻ロイヤル・アルバート・ホールに向かいました。しかしそこはこの夏一番のメインイベント、プロムスのラストナイトです。そんなに簡単には行きません。開演間近のホールの前は黒山の人集り、すでに長蛇の列ができています。拙い英単語を並べて「日本から来ました。このコンサートを聴くためだけに。どうかお願いです。」と懇願し、やっとの思いでチケットを得ました。
その夜、ホールの一番後ろで聴いたジョシュとアンナのRシュトラウスの「明日」、それはまるで天上の音楽のように美しく優しく僕の心に響いたのでした。
あれから12年が経ちました。プロムスは僕の愛する英国音楽の宝です。
そのプロムスが日本にやって来る。そして今回僕はこの記念すべき公演のアンバサダーという、大変名誉な仕事を仰せつかりました。
クラシック音楽を心の底から皆で楽しむ。長年培って来たプロムスの精神をしっかりと引き継ぎ、楽しく美しい音楽を日本にも伝えられたらと願っています。どうぞゆっくりほかにはないこの音楽の祭典を心からお楽しみください。
何しろプロムスではずっと、演者ではなく聴衆が一番の主役なのですから。
≪ジェス・ギラム≫
BBC Proms JAPAN 2019への出演が待ちきれません! 日本は私が長い間訪問したかった国で、このような特別なイベントで日本デビューできることが信じられません。 私はダリウス・ミヨーの「スカラムーシュ」を演奏します - この曲は3つの非常に対照的な楽章から成ります - 序章は生き生きとして明るく、第2楽章は美しく穏やか、第3楽章はとても幻想的なエネルギーに満ちカーニバルを彷彿とさせます。 この作品は、演劇や子供向けの作品を専門とするテアトル・スカラムーシュでの演奏のために作曲され、曲名の由来となっています。 この曲の演奏はとても楽しく、BBCスコティッシュ交響楽団 と共演することを非常に楽しみにしています。 BBC Proms JAPANがBBC Promsの精神と本質を伝えてくれることを期待しています。最高の音楽の祝祭です!
≪ワディム・レーピン≫
今回BBC Proms JAPANで、BBCスコティッシュ交響楽団、トーマス・ダウスゴーと共演できることをとても楽しみにしています。ロンドンのプロムスではロイヤル・アルバート・ホールに何回か出演したことがあります。東京は私にとって、とても特別な場所です。皆さんと早くお会いしたいです!
≪森麻季≫
BBC Proms JAPANの初開催、おめでとうございます。イギリス、スコットランドは高い音楽水準を持ったオーケストラ、アーティストが多いイメージがあります。今回はそのBBCスコティッシュ交響楽団と共に、BBC Promsの中でも特に熱気にあふれ、エキサイティングなラストナイトに出演させていただくこととなりました。最高に素敵で楽しいコンサートにしたいと思います。
≪トーマス・ダウスゴー≫
BBC Promsを連れ出すとはなんとも突飛なアイディアだと初めは思いましたが、それよりも何より、今回の公演にBBCスコティッシュ交響楽団と一緒に行けることに大変な幸せを感じています。日本のお客様が大好きですし、皆さんと大きなパーティをしたいと思います。プロムスの最終夜はお祭りのような、大変陽気な楽しい空間になることでしょう。今から大変楽しみにしています!