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【速報】COCOON PRODUCTION 2022『ツダマンの世界』上演決定!

(2022.07.13)

シアターコクーン芸術監督・松尾スズキ2年ぶりの新作書き下ろしは
昭和の小説家ツダマンをめぐる狂気のメロドラマ。

 

作・演出を務めるのは、シアターコクーン芸術監督松尾スズキ。就任後初の書き下ろしは、20年ぶりにミュージカルを手掛け“真日本製・本格ミュージカル”と謳った『フリムンシスターズ』(20)。沖縄音楽を駆使し、人間の因果・許し・贖罪をテーマに、多様なバックグラウンドを持つ人々がトラウマと向き合いながら前に進む姿を描き、多くの観客の心を掴みました。『シブヤデアイマショウ』(21)では、総合演出として、歌・踊り・笑いを交えた大人の歌謡祭を開催、シアターコクーンならではの新たなエンターテインメントショーが話題となりました。また、『パ・ラパパンパン』(21)では作家・藤本有紀とのタッグで豪華出演者と共にミステリーコメディ作品に挑戦。多様なジャンルで創作を続けてきた松尾スズキ、期待の最新作は『ツダマンの世界』。
日本の昭和初期から戦後を舞台に、主人公の小説家・津田万治こと、「ツダマン」を中心とした小説家たちの濃密な愛憎劇を描きます。ぜひご期待ください。

 


【作・演出 松尾スズキ コメント】

昭和の文豪たちの逸話を読むたび“この人たちやってること滅茶苦茶だな”と思うのに、今では人から許され、愛され、尊敬されている。そうやって近代文学というジャンルを切り開いたパイオニアたちが、コンプライアンスという概念がない時代に、意外と狭い世界でもつれあい周囲を巻き込んで愛憎を繰り広げる、その悲喜劇姿にはエモさを感じるんです。そんな彼らの生き様を、文学に憑りつかれたエリートたちに巻き込まれた名もなき人々への鎮魂の意味も込めて描いていきたい。

また、個人的には自分の父親が佐賀県にいて原爆のキノコ雲を目にしていたりして、年齢的に戦争というものと地続きのところにまだ自分はいると感じられる今だからこそ、ここで少し戦争の話を書いておきたいという考えもありました。期せずして、まさに戦争が身近に感じられるタイミングになってしまったわけですが。とはいえ、実はちょうど現在のこの紛争が起こった当初、自分はギックリ腰になってしまっていて、それはそれで大変な時期だったんです。個人の中の宇宙とは、現実の戦争に匹敵するほどのカオスでもある。そういうことも今回、書きたいと思っています。実際に戦時中も、まったく関係のないことばかりをのんきに書き綴っていた作家もいて、そういう人たちの中の個人的な宇宙では、きっと戦争はまた別の世界線という認識で捉えられていたはず。とにかくそれぞれの人間の中に広がる宇宙というものは、どでかいんです。振り返ると結局、自分はこれまでそういうことばかり書いている気もしますけど。

今回、阿部に演じてもらう津田万治という男は、周囲の人たちがみんな極限状況で、直情的に気持ちを表す中、一人だけちょっと何を考えているかわからない、不気味な空洞のような人物。彼に関わる人がみんな、抱く印象がそれぞれ違ってくるような不思議な人物像で、その彼の世界をいろいろな人が口々に語るような話になると思います。

僕が芝居を作る時にいつも思うのは“人間の頭の中は何があろうと自由だ”、ということ。そして同時に“劇場の中も常に自由でありたい”、ということ。今回はそれを上回り、“日常生活にまで自由が溢れ出してしまっている”、そんな人たちの頭の中を覗ける劇体験をぜひとも味わっていただきたいと考えています。


 

COCOON PRODUCTION 2022
『ツダマンの世界』

作・演出:松尾スズキ

【出演】
阿部サダヲ、間宮祥太朗、江口のりこ、村杉蝉之介、笠松はる、見上愛、
町田水城、井上尚、青山祥子、中井千聖、八木光太郎、橋本隆佑、河井克夫、
皆川猿時、吉田羊

【スタッフ】
音楽:松尾スズキ/城家菜々 美術:石原敬 照明:大島祐夫 音響:藤田赤目 衣裳:安野ともこ ヘアメイク:板垣実和 映像:上田大樹 所作指導:藤間貴雅 振付:振付稼業air:man 文芸部:河井克夫 演出助手:大堀光威/溝端理恵子 舞台監督:榎太郎

■東京公演
2022年11月23日(水・祝)~12月18日(日) Bunkamura シアターコクーン
お問合せ:Bunkamura 03-3477-3244(10:00~18:00)
東京公演主催:Bunkamura

■東京公演チケット 一般発売 10月1日(土)10:00~
※MY Bunkamura先行<抽選>受付期間:2022年8月30日(火)~9月5日(月)

■京都公演     
2022年12月下旬予定 京都ロームシアターメインホール
お問合せ:キョードーインフォメーション 0570‐200‐888(11:00~18:00/日曜・祝日は休業)
京都公演主催:サンライズプロモーション大阪 共催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)

■企画・製作 Bunkamura

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