
ヤブキセイジ 思いのまま
幼い頃から気がつくと鉛筆をにぎり、そばにあるメモ紙や包装紙の裏でいつも絵を描いていました。20代で川喜田半泥子の窯場(広永陶苑)にて、陶芸を学び、20代後半にフランスに渡り、バスティーユにアトリエを持ち絵画の活動を始めます。
パリの自由な環境の中で、オペラ、文学、造形、写真と幅広く興味を持ち、それらを自分の中で呼応しあって、絵を描き、物語を生み、独自のイマジネーションの中から、自分の世界を創り、表現してきました。日本の美術、工芸にも深い関心があったのも、父が美術コレクターであった事に大きな影響を受けたものと思います。
パリのカフェや、おしやれなウィンドウをこよなく愛し、すべての美に関して何処までも追及しつづけていましたが、その反面、純粋な気持ちは変わらず、野に咲く一輪の花をもっとも愛する人でした。
北欧絵織物研究所
主宰 矢吹恵子