
あらゆる生物と自然が共存し多様性の象徴である森。昨年開催した「森の夜明け展」では、素材もキャリアも様々な5 名の新進気鋭の作家を通し、多様化するアートの可能性を探りました。今展でも「多様性がつなぐ、アートの未来へ」をテーマに、森の奥深くに迷い込んだかの様な幻想的な表現を試みる5 名のアーティストを紹介します。
主に金属素材を用いて、風になびく彫刻作品を制作する大隅秀雄。
キャンバスに存在する人や風景が情緒的な調和を醸し出し、詩的な世界観をみせる川合朋郎。
崇高なまでに美しい自然風景を、誰も見たことのない目線で捉える髙﨑紗弥香。
友禅染めを駆使し緻密な線描で太古の記憶を表現する長友由紀。
漆の圧倒的な質感と不確かな造形美で神秘的な立体作品を制作する百瀬玲亜。
作風、素材、技法など、自然の息吹を感じる彼らの作品は、どこかで見たことのある遠い記憶を呼び起こす様に、私たちの心に何かを問いかけます。科学の進歩を目の当たりにしながらも、人の手によって生み出される無数の表現のかたち。発信する側も鑑賞者もまた、多様化するメディアの中で本質を捉える力が求められているのではないでしょうか。この機会に是非、次世代を担うアーティストたちの創造の森を体感して下さい。
【出展アーティスト】
大隅 秀雄(彫刻)・川合 朋郎(油彩)・髙﨑 紗弥香(写真)・長友 由紀(染色)・百瀬 玲亜(漆)