Bunkamuraではこの春、「ブンカチャージ2022」と題し、心の栄養となる様々な文化芸術体験をお届けいたします。この期間に合わせて、Bunkamuraドゥマゴ文学賞では、読書をより身近に、より深くお楽しみいただけるよう、書店員さんがおすすめする書籍をご紹介してまいります。
選書テーマは「新たなトビラがみつかる本」。新しいことに挑戦したくなる春にこそ読みたい、未知なる世界に誘う作品が登場します。本を選ぶのは、WEB連載「私のBunkamuraドゥマゴ文学賞」にご参加いただいた書店の方々。日頃から多くの文学作品に触れる書店員さんの、それぞれの想いをのせた推薦文とともに書籍をご紹介します。
今年の春は、新たなトビラを開く読書を体験してみませんか?
<No.3>
『7.5グラムの奇跡』砥上裕將 講談社
恭文堂書店 菅原 豪
“実はスゴかったフツー!”
フツーに朝起きられて、フツーに動けて、フツーに見ることができる。これって本当にフツーのことなのでしょうか?世の中にはそのことが難しい人たちもたくさんいらっしゃいます。本書では視能訓練士の目を通して見えることの貴重さを伝えようとしています。不自由を感じて初めて私たちはそのありがたさに気づくことができます。見えることは決して当たり前のことなどではなく、間違いなく“奇跡”なのだということを肝に銘じるべきなのかもしれませんね。
<推薦いただいた書店>
恭文堂書店は、昭和3年に当地で開店いたしました。当時はわずか数坪で細々と営業していたと聞きます。その後は、地域社会の変化とともに、より愛されるお店として努力してまいりました。そして、これからも、地域の皆様によりいっそう喜んでいただけるような店作りをしていきたいと考えております。恭文堂書店がお客様にとっての「新しい本との出会い」の場所となり、その出会いがお客様の生活に刺激をもたらし、さらに新しい思考や人との出会いへと繋がっていくことを期待しております。
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