ホーム > Bunkamuraドゥマゴ文学賞 > パリのドゥマゴ賞

Bunkamuraドゥマゴ文学賞 パリのドゥマゴ賞 Le Prix des Deux Magots Paris

Le Prix des Deux Magots 2013

【受賞者】

Pauline Dreyfus(ポリーヌ・ドレフス)

【受賞作品】

『Immortel, enfin(やっと不滅の一人になれた)』

【出版社】

Editions Grasset & Fasquelle

1968年、ポール・モランはアカデミー・フランセーズに入るために5度目の立候補を試みる。モランは作家としては30年代の輝きを既に失っていた。第二次世界大戦の終戦は、自身の敗北をも意味していた。

現在80才。ヴィシー政権に協力したために、10年前アカデミー・フランセーズへの入会をドゴールに反対されている。命は長く続かないだろうと感じて、早くアカデミーに入ることによって「不滅の一人」になりたい。この物語は、彼の最後の戦いを描いている。パリのシャン・ド・マルス公園近くにある彼の豪邸では、ジャン・ドルムソンやパトリック・モディアノ、アレクサンドル・ヴィアラットなど、モラン夫人に本を読み聞かせるために雇われた、後に名女優になるナタリー・バイという国立高等演劇学校の女子学生も出入りしていた。
この物語は、自分と和解したモランを指折りの作家として、きびきびとしてエスプリに満ちた、モラン風の文体で描いている。

Pauline Dreyfus

1969年生まれ。18ヶ月の間に2度の出産の経験や、周囲の人々からの数々の妊娠の知らせから刺激を受けてこの小説集を著した。処女作である。

PAGE TOP