表情豊かで愛らしい動物たち。良く見ると、ウサギの手はフォーク、ゾウの鼻はトランペットで作られています。様々な廃材を用いて立体作品を生み出す富田菜摘。頭、胴体、目に至るまで、使わなくなった日用品や家電などから制作され、その作品の一部は、東京オペラシティーアートギャラリー、佐藤美術館などにパブリックコレクションされるなど、多方面から注目を集め、高い評価を得ています。
いつでもどこでも新しいモノが手に入る現代。しかしながら、その役目を終えた使い捨て製品や工業製品たちが向かう先は限られ、大量消費社会の影に潜む問題点を浮き彫りにしています。富田が素材として選んだのは、それら廃棄されるはずだったモノたちです。丁寧にそして巧みに組み立てられ、様々な動物たちへと生まれ変わった彼らは、最後に名前を与えられ、新たな扉を開くのです。彼女の愛着のこもった作品からは、人工物も動物も変わらない、やさしい眼差しと心から制作を楽しむ姿勢が感じられます。
BunkamruaではBoxギャラリーでの個展以来、3年ぶりの開催となる今展。会場も大幅に広くなり、オーケストラをテーマに、楽器の廃材を用いた最新作を発表します。また、1点もののブローチやオリジナルグッズも展開。様々な楽器や廃材から作られた動物たちが奏でる賑やかなメロディーをお楽しみ下さい。
【ワークショップ開催 ~身近な廃材で生き物を作ろう!~】
※定員に達したため受付を終了いたしました。