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ザ・スクエア 思いやりの聖域The Square

4/28(土)よりロードショー
◆5/25(金)までの上映
会場:Bunkamuraル・シネマ

© 2017 Plattform Produktion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS

正義という名の落とし穴──理想どおりに生きることの難しさ

クリスティアンは現代美術館のキュレーター。洗練されたファッションに身を包み、バツイチだが2人の愛すべき娘を持ち、そのキャリアは順風満帆のように見えた。彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示すると発表する。その中では「すべての人が平等の権利を持ち、公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。ある日、携帯と財布を盗まれてしまったクリスティアンは、GPS機能を使って犯人の住むマンションを突き止めると、全戸に脅迫めいたビラを配って犯人を炙り出そうとする。その甲斐あって、数日経つと無事に盗まれた物は手元に戻ってきた。彼は深く安堵する。一方、やり手のPR会社は、お披露目間近の「ザ・スクエア」について、画期的なプロモーションを持ちかける。それは、作品のコンセプトと真逆のメッセージを流し、わざと炎上させて、情報を拡散させるという手法だった。その目論見は見事に成功するが、世間の怒りはクリスティアンの予想をはるかに超え、皮肉な事に「ザ・スクエア」は彼の社会的地位を脅かす存在となっていく……。

 

カンヌ映画祭驚愕!本年度アカデミー賞外国語映画賞最有力候補!『フレンチアルプスで起きたこと』監督待望の最新作。美術館を舞台に〈毒とユーモア〉で人間の本性を暴く、傑作悲喜劇!

北欧の若き巨匠リューベン・オストルンド監督の最新作『ザ・スクエア 思いやりの聖域』は、第70回カンヌ映画祭にて衝撃のパルムドール受賞を果たし、以降もヨーロッパ映画賞で最多6部門を制覇、そして、第90回アカデミー賞®外国語映画賞にノミネートされるなど、現在各国の映画祭を席巻中! そして日本では、スウェーデンとの国交樹立150周年にあたる、記念すべき2018年に本作が公開となる。

有名美術館のキュレーターが発表した展示作品「ザ・スクエア」が、世間に思わぬ反響を生み、とんでもない大騒動へと発展していく皮肉な運命の悲喜劇だ。主演は本作でブレイクを果たし、ヒット作『ドラゴン・タトゥーの女』の続編に出演決定したクレス・バング。共演にHuluのドラマシリーズ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」でエミー賞、ゴールデン・グローブ賞などを続々受賞、スターの階段を駆け上がるエリザベス・モス、『シカゴ』などの演技派ドミニク・ウェスト、謎のパフォーマー役に『猿の惑星』のモーションキャプチャーを務めたテリー・ノタリーらが脇を固めている。アート界を舞台に、現代社会を生きる人々が抱える格差や差別といった問題を抉り出し、本当の正義や生きていくことの本質を痛烈な笑いたっぷりに描き出す。主人公が窮地に追い込まれ、人間としての決断を迫られるたびに私たち観客は「自分だったら、どうするだろう…?」と考えずにはいられない。観る者すべての〈心〉が試される究極の問題作だ!

  • 番組編成担当が語る作品の見どころ

    本作は昨年のカンヌ国際映画祭で初めて観ましたが、あまりの衝撃にそのあとの食事会ではこの作品の話で持ち切りになってしまうほどでした。151分というと長く聞こえますが、「次はどうなるんだろう?」と不条理コントを見ているかのような感覚なので、最後まで飽きることなくご覧いただけるはずです。

    人間が持っている弱さや醜さをあぶり出す点がミヒャエル・ハネケやラース・フォン・トリアーを彷彿させると言われていますが、リューベン・オストルンド監督の描き方はこれまでの巨匠たちとは違った軽妙さがあり、そこが次世代の監督であると感じさせるところ。それでいて身近にあるさまざまな問題にも触れているのが、カンヌでも評価された理由だと思います。

    人によって受け止め方がまったく異なり、「自分だったらどうするか」とリトマス試験紙のような楽しみ方ができる本作。触れて欲しくないところや他人に見せたくない一面が出てきてしまうこともあるかもしれません。とはいえ、忌憚ない感想を話し合うのも面白いので、ぜひ気心知れたお友達やパートナーと劇場にお越しください。
  • お客様の声

    ・皮肉の効いたメッセージが良かったです。初めは笑って観ていられましたが、次第に自分に向けられているような話運びが良い。(男性・20代)

    ・不条理で面白かった。(50代)

    ・嬉しくて悲しいお話でした。宇宙人に地球の「ヒト」という動物を説明する映画のようでした。自分たち「ヒト」が何者なのかを考えさせられました。(男性・40代)

    ・物乞いの男性にに荷物を預けるシーンがあったが、そこで「私にはできない」と思った。そしてそれがこの映画のテーマだと思った。貧しい人たちが自分から奪う存在だとなぜ思ってしまうのか?彼らも同じ人間なのに。誇りだってある。私の今までの価値観に疑問を持たせてくれたという点で良い映画だった。(女性・50代)

    ・観たあとに色々と思いをめぐらせ、長く考えてしまうタイプの映画でした。(女性・30代)

    ・気まずくなるイヤな人間の心の弱さを、笑えないくらいスレスレのブラックジョークに包み込むのはこの監督らしいと思った。(男性・50代)

監督
リューベン・オストルンド
キャスト
クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー
作品情報
2017年/スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク/151分
受賞
ノミネート
第70回カンヌ国際映画祭 最高賞パルムドール受賞
配給
トランスフォーマー

公式サイトはこちら

上映スケジュール

<混雑状況の目安>

(2018年5月25日 現在)

平日(毎月1日・毎週火曜は除く)

13:40

16:35

18:50

土日祝

13:40

16:35

18:50

サービスデー(毎月1日・毎週火曜)

13:40

16:35

18:50

落ち着いています

混み合います

大変混み合います

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』
◆5/25(金)までの上映
[5/19(土)~5/25(金)]
連日... 13:40 / 16:35 / 18:50~(終)21:30

概要

料金

一般・¥1,800 学生・¥1,500 (平日は学生・¥1,100) シニア・¥1,100(税込)
【毎月1日、毎週火曜日、及び毎週日曜夜の最終回は¥1,100(税込)均一】

チケットガイド

会場

Bunkamuraル・シネマ

東京都渋谷区道玄坂2-24-1

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