
荻須 高徳
「ガルロン通り」
油彩 20号
明治維新後の近代化による社会の激変は、それまでの日本美術にも大きな影響を与え、西洋の技術を得て多くの洋画家たちが誕生しました。さらに激動の昭和の時代においては、自らの表現を追い求める作家たちが海を渡り、欧州の文化、空気そのものを吸収し、語り継がれる名作の数々を残しました。
なかでも、若き日の荻須高徳、小磯良平、猪熊弦一郎、山口長男らは東京美術学校(現東京藝術大学)で日本洋画家の重鎮ともいえる藤島武二に師事。同級生でもあった彼らは、互いに認め合い切磋琢磨し自らの画風を築き、日本近代絵画における重要な役割を果たすと共に、今日でも多くの作品たちが愛され続けています。
今展では、明治から昭和にかけての激動の時代に翻弄されながらも、決して絵筆を手放すことのなく表現し続けた画家たちに焦点を当て、日本近代美術を代表する巨匠たちと、同時代に活躍した国内外の作家たちの油彩画、版画作品を展覧販売致します。平成も終わりを告げ新たな時代を目前にしている今、巨匠たちの残した美の軌跡と名作との対話を堪能して下さい。
【出展予定作家】
藤島武二、小磯良平、荻須高徳、山口長男、中西利雄、猪熊弦一郎、山口薫、脇田和、森芳雄、香月泰男、ピカソ、マティス 他