春だ!ブンカチャージ

ブンカチャージ

演劇

COCOON PRODUCTION 2021
シブヤデアイマショウ

  • 4/18(日)~25(日)
  • Bunkamuraシアターコクーン

歌あり踊りあり演劇あり笑いあり!
大人のための歌謡祭!

芸術監督に就任したときから思い描いていたという松尾スズキ総合演出によるシアターコクーンの新企画が開幕する。「物語はありながらも、歌と踊り、そして笑いでつないでいく。目でみて、耳で聞いて面白い。そういうものを作りたいと思ったのです」そう語る松尾が手掛けるのは「大人の歌謡祭」と銘打つエンタテインメントショーだ。

出演は総勢19名。シアターコクーン初登場となるのん、『フリムンシスターズ』(2020年)でも存在感を発揮した秋山菜津子のほか、『ニンゲン御破算』(2018年)以来となる松尾自身の出演にも期待が高まる。さらには、ミュージカル界の第一線で活躍するトップスターや、今をときめく漫才コンビなど豪華な顔ぶれが日替わりゲストとして登場する。杉原邦生、宮崎吐夢、康本雅子といったまったく違う世界観が魅力の三名が演出を手掛けるコーナーにも注目だ。うつうつとした日常を吹き飛ばしてくれるに違いない、夢のひと時をお見逃しなく。

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©Éric Rohmer/1970 Les Films du Losange

映画

エリック・ロメール監督特集上映 六つの教訓話 デジタル・リマスター版

  • 4/23(金)よりロードショー
  • 配給:コピアポア・フィルム
  • Bunkamuraル・シネマ

目に耳に愉しむ恋愛喜劇
映画作家ロメールが贈る“愛の教訓”

ゴダール、トリュフォーといった監督に代表されるフランスのムーブメント“ヌーヴェルヴァーグ”。なかでもエリック・ロメール監督は、特に親しみやすく、人々の共感を集める映画を送り出してきた。生き生きとするパリの街の息吹、自然あふれるヴァカンスのきらめきを背景にしたみずみずしい人間ドラマが特徴的で、今回上映される『六つの教訓話』は、男女の繊細な恋心が身近に感じられる恋愛喜劇の連作シリーズ。出会いやときめき、すれ違いや心変わりに一喜一憂する登場人物たちの、どこかおかしくて、ロマンチックでもある会話を愉しむにつれ、他人事ではない面白さに自然と惹き込まれることだろう。

  • モンソーのパン屋の女の子(1962年)
  • シュザンヌの生き方(1963年)
  • コレクションする女(1967年)
  • モード家の一夜(1969年)
  • クレールの膝(1970年)
  • 愛の昼下がり(1972年)

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左から:アメンヘテプのミイラ覆い、アメンヘテプの内棺、ホルの外棺、パネシィの外棺、コンスウヘテプのミイラ覆い(いずれも部分) All images © Rijksmuseum van Oudheden (Leiden, the Netherlands)

美術

ライデン国立古代博物館所蔵
古代エジプト展
美しき棺のメッセージ

  • 4/16(金)~6/27(日)
    ※4/27(火)、5/18(火)、6/8(火)休館
  • Bunkamuraザ・ミュージアム

古代エジプトの棺(ひつぎ)を圧巻の立体展示!
ミイラの包帯の中の秘密も明かされる

アートの概念にとらわれず、好奇心に駆られて足を運びたくなる展覧会が開催される。ヨーロッパの5大エジプト・コレクションに数えられるオランダのライデン国立古代博物館から厳選された200点以上が来日する『古代エジプト展』だ。

今回の展覧会には同館所蔵の貴重なミイラ棺が十数点も一堂に集合。棺を平らに寝かせた状態ではなく立てた状態で立体的に展示し、棺に記された呪文や図像、さらに精緻(せいち)な装飾や豊かな色彩まで鑑賞できる。そうした空間演出の妙だけでなく、人間のミイラ3体と動物のミイラ1体の包帯の下に隠された秘密を最新CTスキャン技術で調査し、その研究成果も世界初公開。古代エジプト人の生活や死生観、さらにミイラや棺に込められた美意識まで解き明かす、知的好奇心を刺激する展覧会といえよう。

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歌舞伎

渋谷・コクーン歌舞伎 第十七弾
『夏祭浪花鑑』

  • 5/6(木)~30(日)
  • Bunkamuraシアターコクーン

世界でも絶賛された浪花の人情芝居
コクーン歌舞伎の“伝説の舞台”が今、原点からの出発!

立ち居振る舞いのすべてが様式美に彩られた歌舞伎は、一度ハマれば際限なく魅了させられる奥深い世界。その魅力を知るきっかけに最適なのがコクーン歌舞伎。現代劇の俳優を起用したり洋楽器を用いるなど、従来の歌舞伎の枠にとらわれない斬新な演出で新しい観客のみならず歌舞伎通にも好評を博している。

第十七弾となる『夏祭浪花鑑』(なつまつりなにわかがみ)は、コクーン歌舞伎で1996年、2003年、2008年に上演され、海外公演でも現地の高い評価を得た伝説の舞台。浪花の市井の人々の心意気や義理人情を、中村勘九郎、中村七之助、尾上松也、中村虎之介、中村長三郎、中村鶴松、笹野高史、片岡亀蔵らが人間味豊かに魅せる。恩ある主人を守るため命を賭ける主人公の団七が、祭囃子にのって見得をみせる「長町裏」は特に必見。清新なメンバーによる新たな『夏祭浪花鑑』に乞うご期待!

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©K.Miura

クラシック

N響オーチャード定期
2020/2021シリーズ
第114回

  • 4/29(木・祝)
  • Bunkamuraオーチャードホール

沼尻竜典と清水和音が贈る
ベートーヴェンの傑作、二つの「第5」

クラシックの王道として長年親しまれ、初心者にも馴染み深いベートーヴェンの楽曲。その中でも特に有名でメロディも親しみやすい交響曲第5番「運命」とピアノ協奏曲第5番「皇帝」が、『N響オーチャード定期』で奏でられる。

激しい情熱がほとばしる「運命」と、堂々とした華やかさが薫る「皇帝」──二つの「第5」で指揮をするのは、世界的指揮者・小澤征爾のアシスタントを経て、ヨーロッパの主要オーケストラへの客演で評価を高めた沼尻竜典。そしてソリストを務めるのは、高度な技巧でも知られ、約40年間にわたって第一線で存在感を示してきた清水和音。作品を的確に解釈する力に定評がある沼尻と、ベートーヴェンの演奏も数多い清水の共演で、ジャンルの最高峰と称される名曲の深みへ誘われることだろう。

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能「橋弁慶」 撮影:前島吉裕

能に親しむ

  • 5/30(日)
  • セルリアンタワー能楽堂

広く知られた「橋弁慶」の物語を通じて
伝統芸能の真髄に触れる

日本古来の伝統芸能として独自の様式を磨き上げてきた能の約束事や道具について能楽師自身が解説し、初心者にもテーマが分かりやすい演目を選んで上演している『能に親しむ』。今回は、仕舞(しまい)(面や装束を用いず能の一部を舞うこと)の「船弁慶」「屋島」と、能「橋弁慶」が上演される。

武蔵坊弁慶と牛若丸が五条の橋で初めて出逢った時の有名なエピソードを基にした「橋弁慶」は、伝説とは逆に牛若丸が人智を超えた存在のような人斬りとなり、躍動的な斬り組みという派手な見せ場で楽しませる。ストーリーがシンプルで分かりやすいぶん、美しい所作や謡(うたい)をじっくり堪能しやすくなっていて気軽に能の魅力に触れられるまたとない公演だ。

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©Makoto Nakamori

バレエ

熊川哲也 『カルミナ・ブラーナ』 2021 特別収録版

  • 3/29(月)~4/27(火)
  • オンライン限定配信

特別参加 熊川哲也/完全無観客4K特別収録
総出演者250名超の衝撃大作が前代未聞の映像作品として復活!

超越した感性が光る熊川哲也の演出・振付作品のなかでも、最も衝撃的といえる『カルミナ・ブラーナ』。誰もが知る大曲に戦慄の物語を授け、一昨年二晩限りで上演された本作が、完全無観客4K特別収録というコロナ禍の制限を逆手に取った前代未聞のスケールの映像作品として、さらには初演時にはなかった熊川哲也の特別参加という千載一遇の機会で復活する。「生の舞台」を至上主義とする熊川だが、ドローンやクレーン、舞台上の4Kカメラなど、舞台撮影の常識を超えた環境を整えることでGOサインを出したという。

世間を突如襲う厄難をテーマにした本作は、その後世界を襲った未曽有の事態を予想していたかのようだ。悪に崩壊され、そして再建をもたらす象徴として圧巻の存在感を示す熊川の舞台姿は必見。Kバレエカンパニーをはじめとした250名の総出演者による壮大な舞台本編に加え、貴重な密着シーンで構成したメイキング映像も含む。公演映像の常識を超える誰も知らない芸術体験がここにある。

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© 1+2 Seisaku Iinkai

映画

ヤンヤン 夏の想い出

  • 4/2(金)より特別上映
  • 配給:バサラ・ピクチャーズ
  • Bunkamuraル・シネマ

エドワード・ヤン監督の瑞々しい感性が光る
ひと夏の人間模様を35mmフィルムで特別上映

『牯嶺街少年殺人事件』などで台湾ニューシネマの旗手として脚光を浴び、2007年に短すぎる生涯に幕を閉じた名匠エドワード・ヤン監督。彼にとって最後の完成作となりカンヌ国際映画祭監督賞にも輝いた傑作が、公開から約20年を経て35mmフィルムで特別上映される。

物語の主人公は、台北の典型的な中産階級一家。両親と祖母、姉、そして8歳の少年ヤンヤンが抱える様々な問題を通じて台湾の現在を切り取った本作は、人生を複雑に考えすぎる大人たちと純粋に物事を見るヤンヤンとの対比が利いていて、生きづらさを感じている現代人をハッとさせる。ヤン監督ならではの瑞々しい映像によってまるで万華鏡のようにきらめく、胸に沁みる人間模様を今こそ見たい。

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©Christophe Raynaud de Lage

映画

コメディ・フランセーズ in シネマ/シラノ・ド・ベルジュラック

  • 4/2(金)より限定上映
  • 配給:dbi Inc.
  • Bunkamuraル・シネマ

世界中で愛されているフランスの名作悲恋舞台を
スクリーンで臨場感豊かに鑑賞

フランスを代表する国立劇場コメディ・フランセーズの舞台を、臨場感あふれる映像によってスクリーンでお届けする特別企画。今回上映されるのは、古典中の古典というべき有名な戯曲で、1897年にパリで初演されて以来世界中で繰り返し上演され親しまれている『シラノ・ド・ベルジュラック』だ。

大きな鼻がコンプレックスの主人公シラノ・ド・ベルジュラックは、17世紀フランスに実在した人物。友人のために代筆する恋文を介してシラノが一人の女性をひそかに慕い続けるという悲恋を、笑いと涙、喜劇と悲劇を巧みに織り交ぜて綴り、その高潔な騎士道精神で胸を打つ。舞台上の俳優たちにクローズアップし鮮明に伝わってくる物語の機微を、スクリーン越しに触れたい。

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© The British Film Institute, The British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited 2019

映画

アンモナイトの目覚め

  • 4/9(金)よりロードショー
  • 配給:ギャガ
  • Bunkamuraル・シネマ

道ならぬ愛に落ちた女性たちの心のぶつかり合いを
当代きっての演技派女優たちが競演する魂のドラマ

長編デビュー作『ゴッズ・オウン・カントリー』で数多くの映画賞に輝いたフランシス・リー監督の最新作。アカデミー賞女優のケイト・ウィンスレットと若くして4度のアカデミー賞ノミネートを誇るシアーシャ・ローナンが競演し、第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクションにも選ばれた究極のヒューマンドラマだ。

イギリス南西部の海沿いの町で世間とのつながりを絶って暮らす人間嫌いな古生物学者メアリーと、可憐で裕福な化石収集家の若妻シャーロット。性格も境遇もかけ離れた2人が、深い孤独を抱える者同士として惹かれ合う──そこから立ち上る恍惚や心の揺らぎを、繊細かつ叙情的に綴っている。寂寞感とともにはかない美しさを映し出す、リー監督ならではの世界観にうっとり浸ってほしい。

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©1982/2004 T&C FILM AG, Zuerich © 2020 FRENETIC FILMS AG.

映画

ヘカテ デジタル・リマスター版

  • 4/23(金)よりロードショー
  • 配給:コピアポア・フィルム
  • Bunkamuraル・シネマ

魔性の女に一目惚れした青年が陥る愛欲の深みを
スイスの異才ダニエル・シュミットが官能美豊かに魅せる

日本でミニシアターブームが幕を開けた1980年代、幻想性に満ちた独特の虚構世界を映し出す作品群で熱狂的なファンを生んだスイスの映画監督ダニエル・シュミット。その数ある代表作の中でもとりわけファッショナブルな官能ロマン『ヘカテ』が、生誕80年を記念しデジタル・リマスター化された。

北アフリカに赴任したフランス外交官が、あるパーティーで出会った美貌の人妻に一目惚れしてしまう。欲望のままに生きる神秘的な女性をローレン・ハットンが、そんな彼女に振り回され愛欲の深みに堕ちていく青年をベルナール・ジロドーがそれぞれ熱演。オリエンタルな異国情緒を感じさせるモロッコの風景や、絢爛豪華な美術とディオールによる衣装などが鮮やかな色合いで甦り、絵画のように深みのある映像美を堪能させる。

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© NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINÉ --@ ORANGE STUDIO 2020

映画

ファーザー

  • 5/14(金)よりロードショー
  • 配給:ショウゲート
  • Bunkamuraル・シネマ

老いによる喪失と父娘の揺れる絆を
オスカー俳優共演で描く感動ドラマ

世界30ヵ国以上で上演され、日本でも橋爪功の主演で絶賛された傑作舞台を、原作者フロリアン・ゼレールが自らメガホンをとって映画化。主人公である認知症の父親を『羊たちの沈黙』でアカデミー賞を受賞した83歳の名優アンソニー・ホプキンス、父を世話する娘を『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞に輝いたオリヴィア・コールマンが演じ、本年度アカデミー賞の最有力候補として注目を集めている。

ロンドンで独り暮らしを送る81歳のアンソニーが、薄れゆく記憶の中で現実と幻想の境界をさまよっていく混乱を、認知症の父親の視点という画期的な表現でスリリングに描出。誰もが体験する老いによる喪失と、相手のことをいらだたしくも愛おしく感じる複雑な親子愛に深く共感し、激しく心を揺さぶられることだろう。

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2018©Amazing Grace Movie LLC

映画

アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン

  • 5/28(金)よりロードショー
  • 配給:ギャガ
  • Bunkamuraル・シネマ

“ソウルの女王”が魂のゴスペルを歌い上げた
伝説のライブが今スクリーンに甦る

“ソウルの女王”アレサ・フランクリンが1972年1月13日・14日にロサンゼルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・バプティスト教会で行ったライブを、『愛と哀しみの果て』の名匠シドニー・ポラックが撮影したドキュメンタリー。映像と音声がシンクロできない技術上のトラブルで未完となっていたが、テクノロジーの進歩に後押しされてついに完成した。

バーナード・パーディーら名手が揃ったお馴染みのバックバンドとサザン・カリフォルニア・コミュニティ聖歌隊を従え、自らのルーツであるゴスペルをパワフルに歌い上げるアレサ。神の歌声というべき魂の叫びによって一瞬にして別次元へ連れて行かれそうになる至極の体験を、劇場という音響抜群のライブ空間で味わいたい。

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