(1918年10月11日ニューヨーク生れ~1998年7月30日ニューョーク没)
一世を風靡したミュージカル&アメリカのモダンバレエの寵児
1944年4月に発表した振付処女作「ファンシー・フリー」で大成功をおさめた。当時、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)のダンサーであった彼は、その夜、ABTの本拠地であったメトロポリタン・オペラ・ハウスにおいてスターとしての振付家“ジェローム・ロビンズ”のセンセーショナルなデヴューを飾った。一躍時代の寵児となったロビンスの活動はバレエだけにとどまらず、ブロードウェイ・ミュージカル、映画、演劇も手掛けた。
1949年には、NYCBに移籍し、都会的で、娯楽性を備えた、ユニークな作品を次から次へと生み出していった。「ファンシー・フリー」以降、彼が振付けたバレエは優に70作品を超えるが、その大半を占めるのが19世紀の古典バレエの形式によらない1幕のプロットレス・バレエ(物語のないバレエ)である。現代音楽やジャズに振付けられた躍動感あふれる作品もあれば、ショパンのピアノ曲に合わせたダンサー達が語るともなく男女の触れ合いを踊る叙情的な作品もある。
一方、ミュージカル「オン・ザ・タウン」(1945年)、「王様と私」(1951年)、「ウエスト・サイド・ストーリー」(1957年)、「ジプシー」(1959年)、「屋根の上のヴァイオリン弾き」(1964年)の演出、振付で全世界にその名を知られており、「ウエスト~」「屋根の上の~」「ジェローム・ロビンズ・ブロードウェイ」では、トニー賞を受賞している。そのエンタテイメント性あふれる作風によって、バレエとミュージカル両分野で最も優れた振付家といわれ、1作毎に話題を振りまいた。

◆ ニューヨーク・シティ・バレエでの主な作品
1951年 「檻」音楽:ストラヴィンスキー
1953年 「牧神の午後」音楽:ドビュッシー
1956年 「コンサート」音楽:ショパン
1965年 「結婚」音楽:ストラヴィンスキー
1969年 「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」音楽:ショパン
1970年 「イン・ザ・ナイト」音楽:ショパン
1971年 「ゴールドベルク変奏曲」音楽:J・S・バッハ
1972年 「サーカス・ポルカ」音楽:ストラヴィンスキー
1973年 「ある夜のワルツ」音楽:プロコフィエフ
1974年 「ディバック変奏曲」音楽:バーンスタイン
1976年 「アザー・ダンシズ」音楽:ショパン
1979年 「四季」音楽:ヴィヴァルディ
1995年 「ウエスト・サイド・ストーリー組曲」音楽:バーンスタイン
「ウエスト・サイド・ストーリー組曲」
©Paul Kolnik, Martha Swope

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