NYCBの伝統と今 魅惑の3つのプログラム!
抽象バレエで舞踊の新時代を作り出したジョージ・バランシン、都会的でエンターテインメント性に富んだ作品で一世風靡したジェローム・ロビンズ。20世紀を代表するふたりの作品を筆頭に、膨大なレパートリーを誇るNYCBの伝統と今を感じさせる、豪華な3つのプログラムは見逃すことができないものばかり。バランシン生誕100周年の記念すべき年にふさわしい珠玉の傑作の数々を、どうぞお見逃しなく!

これぞバランシンの真髄!
伝説の傑作を一気に堪能できるオール・バランシン・プログラム

「コンチェルト・バロッコ」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:J.S.バッハ
「コンチェルト・バロッコ」
音楽の視覚化ここに極まれり!バッハの名曲にどこまでも忠実に、厳密に。音楽との緊密な関係の中で展開される動きの連続は瞬きも許されないほどだ。バランシンの意図そのままに、研ぎ澄まされた正確さをもって体現するバランシン・ダンサーたちの実力にも注目。

「アゴン」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:ストラヴィンスキー
「アゴン」
世界中にその名をとどろかせるバランシンのプロットレス・バレエ最高傑作。作曲から振付まですべて、バランシンと彼が最も敬愛した盟友ストラヴィンスキーとの完全なコラボレーションによって生まれた。すさまじい緊張感と爆発的なエネルギーに満ちた、驚くべき作品だ。

「デュオ・コンチェルタンテ」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:ストラヴィンスキー
「デュオ・コンチェルタンテ」
まさにバランシンにしか作り得ない、音楽への限りない愛情が結晶となった作品。舞台上で叙情的なメロディーを奏でるヴァイオリンとピアノ。そしてその傍らで聴き入る二人の男女。やがて音楽が体中に染みわたると、二人は踊りだし、音楽とバレエが一体となって溶け合う。

「スターズ&ストライプス」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:スーザ
「スターズ&ストライプス」
あのマーチがバレエに?!驚くなかれ、バランシンのもう1つの側面 エンターテイナーとしての手腕が冴えわたる、思いっきり楽しくパワフル全開な作品。パ・ド・ドゥではお馴染みだが、今回はもちろん全編を上演!華やかなフィナーレが終わったとき、誰もがバランシンの真の魅力を理解するに違いない。

バランシン、ロビンズ、そしてウィールドン。
NYCBの人気代表作を一気に楽しむ贅沢


「セレナーデ」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:チャイコフスキー
「セレナーデ」
真の巨匠にしか到達し得ない純粋美、と絶賛したのは同時代の振付家マーサ・グラハム。バランシンが渡米後初めて生徒の練習用として振付けた、歴史的にも重要な作品。難しい技術は一切用いられず、途中で転んだり、遅刻してきた生徒がいたことも、そのまま振りに取り入れられたという。練習用とはいえ、チャイコフスキーの音楽の満ち引きとともに織りなす見事なフォーメーション、動きのフレーズはあまりに美しく、その純粋美は今なお時空を越えて世界中に絶賛されている。

「ポリフォニア」
振付:クリストファー・ウィールドン 音楽:リゲティ
「ポリフォニア」
2001年よりNYCBが迎えた異例のレジデント・コレオグラファー、新進気鋭・クリストファー・ウィールドンの超話題作。リゲティーのポリフォニー(多声音楽)と、バレエ、モダン・ダンスを織り交ぜた振付が絶妙に調和した傑作。ロンドン批評家協会賞、オリバー賞を受賞し、ウィールドンが振付家としての地位を不動のものにした作品でもある。

「ウエスト・サイド・ストーリー組曲」
振付:ジェローム・ロビンズ 音楽:バーンスタイン
「ウエスト・サイド・ストーリー組曲」
ご存知、世界中にロビンズの天才を知らしめた不朽の名作。史上最高傑作と称されるあのミュージカルが、ダイナミックな名シーンを集大成しバレエ作品に生まれ変わった。息を呑むような迫力あるダンスが、ロビンズの本場NYCBのダンサーによって踊られるとあって、バレエ・ファンならずとも世界中のダンス、映画ファンが一度は見たいと切望する幻の作品だ。

バランシンからマーティンスへ
常に新しく生まれ変わる、NYCBの美の遺伝子

「ストラヴィンスキー・ヴァイオリン・コンチェルト」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:ストラヴィンスキー
「ストラヴィンスキー・ヴァイオリン・コンチェルト」
バランシン自らが一番の出来栄えとして挙げるのがこの作品だ。複雑かつ高度なステップを織り交ぜながらもいっさいが滑らかに、そして速やかに。スピード感あふれる鮮やかな群舞やパ・ド・ドゥが次々と展開する。「デュオ・コンチェルタンテ」とともに、72年のストラヴィンスキー・フェスティバルでバランシンが初めて現在の芸術監督ピーター・マーティンスのために振付けた作品でもある。

「ハレルヤ・ジャンクション」
振付:ピーター・マーティンス 音楽:ジョン・アダムズ
「ハレルヤ・ジャンクション」
01年マーティンスの古巣であるデンマーク・ロイヤル・バレエで初演。NYでは翌年、バランシンの誕生日に捧げられた。彼特有の鋭くも誘惑的な作風と、斬新な照明や舞台装置が話題をさらい、マーティンス傑作中の傑作と絶賛された。音楽は、2003年のピューリッツァー賞を獲得し、今、最も注目を浴びるジョン・アダムス。88年に始まる二人のコラボレーションの8作目。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:チャイコフスキー
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
今や世界中で踊られているお馴染みの作品だが、NYCBダンサーによる、一味もふた味もちがう、スピーディーで切れのあるステップは圧巻だ。半世紀以上も紛失していた幻の楽譜「白鳥の湖」第三幕パ・ド・ドゥに振付けたことでも知られる。

「フー・ケアーズ?」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:ガーシュウィン
「フー・ケアーズ?」
表題曲の他にも、「私の愛する人」「ス・ワンダフル」など16の珠玉の名曲をちりばめ、ニューヨークの夜景を背景に、恋人たちの愛のパ・ド・ドゥとソロが交互に繰り広げられる。洗練されたニューヨークの香りが漂うしっとりとした作品。
ラストのとびっきり華やかな「アイ・ガット・リズム」は、音楽が終わったあと思わず立ちあがって拍手したくなる楽しさだ。
©Paul Kolnik, Martha Swope

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