(1904年1月22日サンクトペテルブルク生まれ〜1983年4月30日ニューヨーク没)
2004年に生誕100周年を迎える、20世紀バレエ界最高の功労者
ニューヨーク・シティ・バレエの創立者及び初代芸術監督。グルジア人作曲家を父に生まれ、10歳でロシア帝室バレエ学校に入学、その後レニングラード音楽院でピアノと作曲法を学び、マリインスキー劇場のバレエ団(旧キーロフ・バレエ)に入団。1924年に偉大なる興行師ディアギレフ率いるロシア・バレエ団(バレエ・リュス)に参加、フォーキン、ニジンスキー、マシーンの後を継ぎ、ヨーロッパで大成功を収める。5年後ディアギレフが亡くなりバレエ団は解散。
33年バレエ団創設を志すアメリカ人青年リンカーン・カースティンに招かれ、渡米。まず、スクール・オブ・アメリカン・バレエを設立し、彼の理念を実行するためのダンサーの育成に尽力した。46年バレエ・ソサエティを結成、それが48年ニューヨーク・シティ・バレエに発展した。
バレエの自足性に対する忠実な信者であった彼は、その理念の基礎を「純粋舞踊」におき、ダンサーはその舞踊運動において単に文学的主題のみ描写するのではなく、肉体それ自体の真の美しさと、その運動から生まれる純粋な美を統合することで芸術創造を行った。また、彼は優れた音楽家であり、自ら指揮台に立つほどであった。特に、ストラヴィンスキーとは親交が深く、共に独創的かつ重要なバレエ作品を生み出した。
彼は、現代の最も才能豊かな振付家であり、純粋バレエの才能を有する唯一の人物である。彼の作品は、アメリカはもとより、世界各地のバレエ団によってしばしば上演されており、委嘱作品も多く人気も高い。
20世紀バレエ界における最高功労者の一人である。

◆ バランシンの主な作品
1928年 「アポロ」音楽:ストラヴィンスキー
1929年 「放蕩息子」音楽:プロコフィエフ
1935年 「追憶」音楽:ゴダール
「セレナーデ」音楽:チャイコフスキー
1937年 「カード遊び」音楽:ストラヴィンスキー
1941年 「コンチェルト・バロッコ」音楽:J・S・バッハ
1944年 「ダンス・コンチェルタンテ」
音楽:ストラヴィンスキー
1946年 「夢遊病の女」音楽:リエティ
「フォー・テンペラメント(四つの気質)」音楽:ヒンデミット
1947年 「水晶宮」音楽:ビゼー(後に「シンフォニー・イン・C」と改題)
「狐」音楽:ストラヴィンスキー
「シンフォニー・コンチェルタンテ」音楽:モーツァルト
1948年 「オルフェウス」音楽:ストラヴィンスキー
1949年 「火の鳥」音楽:ストラヴィンスキー
「ブーレ・ファンタスク」音楽:シャブリエ
1951年 「白鳥の湖」音楽:チャイコフスキー
「ラ・ヴァルス」音楽:ラヴェル
1952年 「カラコウル」音楽:モーツァルト
「変容」音楽:ヒンデミット
「スコッチ・シンフォニー」音楽:メンデルスゾーン
1953年 「ヴァルス・ファンテジー」音楽:グリンカ
1954年 「作品34」音楽:シェーンベルク
「アイヴジアーナ」音楽:アイヴズ
「くるみ割り人形」音楽:チャイコフスキー
「ウェスタン・シンフォニー」音楽:ケイ
1955年 「パ・ド・トロワU」音楽:グリンカ
「子どもの遊び」音楽:ビゼー
「パ・ド・ディス」音楽:グラズノフ
「アレグロ・ブリランテ」音楽:チャイコフスキー
「ディヴェルティメント15番」音楽:モーツァルト
1957年 「スクウェア・ダンス」音楽:ヴィヴァルディ
「アゴン」音楽:ストラヴィンスキー
1958年 「グノー・シンフォニー」音楽:グノー
「スターズ&ストライプス」音楽:スーザ
「ワルツ・スケルツォ」音楽:チャイコフスキー
1959年 「エピソード」音楽:ウェーベルン
1960年 「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」音楽:チャイコフスキー
「ドニゼッティ・ヴァリエーションズ」音楽:ドニゼッティ
「絨毯の模様」音楽:ヘンデル
「愛のワルツ」音楽:ブラームス
1961年 「モダン・ジャズ・ヴァリアンツ」音楽:シュラー
「ワルツとヴァリエーションズ」音楽:グラズノフ
1962年 「真夏の夜の夢」音楽:メンデルスゾーン
1963年 「舞楽」音楽:黛敏郎
1964年 「タランテラ」音楽:ゴットシャルク
1965年 「アルレキナード」音楽:ドリゴ
1966年 「ラグタイム」音楽:ストラヴィンスキー
1967年 「ジュエルズ」音楽:フォーレ、ストラヴィンスキー、チャイコフスキー
1968年 「十番街の殺人」音楽:ロジャース
1970年 「フー・ケアーズ?」音楽:ガーシュウィン
「組曲第三番」音楽:チャイコフスキー
1972年 「シンフォニー・イン・スリー・ムーヴメンツ」 音楽:ストラヴィンスキー
「デュオ・コンチェルタンテ」 音楽:ストラヴィンスキー
「ストラヴィンスキー・ヴァイオリン・コンチェルト」
音楽:ストラヴィンスキー

「ロシア風スケルツォ」 音楽:ストラヴィンスキー
「ダンス・コンチェルタンテ」音楽:ストラヴィンスキー
「プルチネルラ」(ロビンズとの共同振付)音楽:ストラヴィンスキー
1974年 「コッペリア」音楽:ドリーブ
1975年 「子供と魔法」音楽:ラヴェル
「クープランの墓」音楽:ラヴェル
「パヴァーヌ」音楽:ラヴェル
「ワルプルギスの夜」音楽:グノー
1976年 「シャコンヌ」音楽:グルック
「ユニオン・ジャック」音楽:ケイ
1977年 「ウィンナ・ワルツ」音楽:シュトラウスU
1978年 「王妃の舞踏会」音楽:ヴェルディ
「室内楽第2番」音楽:ヒンデミット

1980年

「ダヴィッド同盟舞曲集」音楽:シューマン
1981年 「モーツァルティアーナ」音楽:チャイコフスキー
1982年 「タンゴ」音楽:ストラヴィンスキー






「セレナーデ」








「スターズ&ストライプス」








「フー・ケアーズ?」







「ストラヴィンスキー・ヴァイオリン・コンチェルト」
©Paul Kolnik, Martha Swope


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