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四谷シモン
「少女の人形 -Portrait de petite fille-」
紙・木・ガラス・毛・布・紙 2002年 115cm |
宇野亜喜良・金子國義・四谷シモンなど、50余名の作家によって描かれた少女へのオマージュ
無知が故に美しく、その性が故に神聖な「少女」という極めて特異な感覚領域。成長するにつれ具有してゆくモラルと常識という後天的な学習性に十分に侵蝕されていないその精神は、古代から人間の深層心理に強く根付いてきました。
少女たちの無意識の中に潜む創造性と審美的感覚は、己の成長に逆行しているとも言える、大人社会への幼き抵抗や被害者意識と重なり、愛らしくも時に悪戯な行動へと導かれます。しかしそれは、精神的・肉体的共に何にも汚されることなく、潔白で純粋である事の表れに他なりません。そしてその感覚に魅了された大人たちは、飽くなき探究心を持ってして文学や芸術に少女という存在を投影させてきました。かつてルイス・キャロルが子供たちを愛し、自らの幻想の中にアリスという永遠の少女を創りあげた様に。また、日本独自のロリータファッションに象徴される、現代のサブカルチャーにもそれらの要素が少なからず影を落しているのではないでしょうか。
本展では、「少女」というイノセントでスピリチュアルな存在を通して、より現代的な感性や病理感覚、人間のカオス的イメージを、50数名にのぼるアーティストが個々の表現手段、解釈で描き出します。それは形而下と形而上の、つまり、ファッションから夢の世界までという多様な少女像を創りあげ、普遍的とも言える少女の顕在化した幼稚性と潜在化した神秘性を通して、混乱を見せる現代社会を照射します。清らかさと危うさが乱雑に絡み合う少女たちの幻想世界をご高覧下さい。
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