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未来よ こんにちはL'Avenir

PG12

3/25(土)よりロードショー
5/26(金)までの上映
会場:Bunkamuraル・シネマ

第66回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、銀熊(監督)賞に輝いた『未来よ こんにちは』。 『あの夏の子供たち』、『EDEN/エデン』など瑞々しい感性と柔らかな語り口で、弱冠35歳にしてエリック・ロメールの後継者と称されてきたミア・ハンセン=ラブ監督が今回の主役に据えたのは50代後半の女性。 フランスの大女優イザベル・ユペールを想定して脚本を書いたというだけあって、彼女の魅力が最大限に引き出され、孤独や時の流れをしなやかに受け入れていくヒロインが鮮やかに誕生した。 今、フランスでもっとも注目を集める監督と女優が生み出した、愛に満ちた感動の人間ドラマだ。

パリの高校で哲学を教えているナタリーは、教師の夫と独立している二人の子供がいる。年老いた母親の面倒をみながらも充実していた日々。ところがバカンスシーズンを前にして突然、夫から離婚を告げられ、母は他界、仕事も時代の波に乗りきれずと、気づけばおひとり様となっていたナタリー。まさかというくらいに、次々と起こる想定外の出来事。だがナタリーは、うろたえても立ち止まりはしない。「孤独」や「時」は残酷であるけれど、そうまんざら悪いことばかりでもない。孤独は自由を手に入れることであり、自分のための時間が増えることでもある。まだまだ輝く未来が必ずある、そう信じるナタリーの姿は、今を生きる私たちのエイジングへの“怖れ”を吹き飛ばしてくれるに違いない。

ブルターニュの海、パリの新緑の輝き、フレンチ・アルプスに降り注ぐ美しい光線など、大いなる自然のおおらかさ、そして悲しみの中にも存在するユーモア。『未来よ こんにちは』からは、さまざまな色が混在して成立する点描画のような人生が浮かび上がってくる。 また、映像の美しさと共に、シューベルトの「水の上で歌う」、映画『ゴースト/ニューヨークの幻』でもおなじみの甘い旋律の「アンチェインド・メロディ」など、観る者を優しく包んでいく音楽も印象的だ。ボブ・ディランの師匠ともいえるウディ・ガスリーの楽曲でも監督のセンスが光る。共演は、結婚25年目にして離婚となる夫に、フランス映画界の大ベテラン、アンドレ・マルコン。ナタリーが寵愛する教え子・ファビアンを、『EDEN/エデン』のロマン・コリンカ。認知症気味の母に『夏時間の庭』のエディット・スコブ。 “エッジのきいた”母娘の会話、まさかの行動に出た夫との訣別、教え子に垣間見せる女心など、主人公ナタリーの心模様を彩る布陣も秀逸である。

  • 番組編成担当が語る作品の見どころ

    『未来よ こんにちは』で突然おひとり様になってしまう50代のヒロインを演じるのは、 アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた記憶も新しいイザベル・ユペール。彼女は2001年にカンヌ国際映画祭で女優賞に輝いた 『ピアニスト』など、以前から演技派として知られていますが、64歳にして、いまが旬じゃないかなという気がします。 怪物のような怪演をするかと思えば、繊細な演技で快演もできるので、世界中の女優が羨む存在だと思います。 本作は一見悲惨なストーリーのようですが、孤独を受け入れるというのは、自由が手に入るということであり、 若い頃にはなかったものが得られるということ。そこで一抹の寂しさを感じるときがあっても朝はまた巡ってくるし 、楽しいこともあるし、何があっても人生は進んでいくということですよね。そうやって過ぎていく日々をパリだけでなく、 ブルターニュの海辺やアルプスの美しい自然の移り変わりとともに描かれたさわやかな作品です。 イザベル世代はもちろん、若い人たちが観てもハッとするところがありますし、男性も楽しめるので、 日本人は歳を取ることにネガティブですが、それは悪いものではないというのをぜひ感じてください!
  • お客様の声

    ●主人公の演じる、妻としての様子や、母から見ると娘の立場としてのふるまいの演技の上手さに感激した。涙が止まらなかった(女性/20代)

    ●たんたんと傷つくことを受け入れて、それでも生きていくことの強さを感じました。観に来てよかったです。(30代)

    ●イザベル・ユペールのファッション、パリ、田舎の風景、どれも素敵でした。自然体の、ごくふつうの主人公が良かったです。(40代)

    ●音楽も素敵だし、詩的な映画でした!主人公の女性イザベル・ユペールが良かったです!(女性/60代)

    ●快い映画でした。現実を機知とユーモアで軽やかに切り取っていて、抑制されているからこそ、胸に響くことがたくさんありました。イザベル・ユペールの身体性、芯のとおった立ち姿がかっこよかったです。(男性/学生)

    ●人生は簡単じゃない。たとえどんなに自由だとしても。だからこそ、日常のささいな幸せを大切にしたいと思いました。葬儀のシーンでのパンセの朗読が胸にせまりました。(女性/40代)

    ●主人公のナタリーにとても共感した。凛とした生き方、「幸せは夢を実現する一歩手前にある。」いつまでも夢をもち続けたいとつくづく思った。(女性/60代)

    ●自分が「他者」になっていくなかで、「個」としての美が確立していく様子が本当に美しかった。(女性/学生)

    ●あるがままの生活が、とても美しい映像で描かれている。ハンセン=ラブ監督ならではの光、空気感が美しい。(女性/50代)

監督
ミア・ハンセン=ラブ
キャスト
イザベル・ユペール、アンドレ・マルコン、ロマン・コリンカ、エディット・スコブ
作品情報
2016年/フランス・ドイツ/102分
受賞
ノミネート
第66回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)受賞
第82回ニューヨーク映画批評家協会賞 主演女優賞受賞
第42回ロサンゼルス映画批評家協会賞 主演女優賞受賞
配給
クレストインターナショナル

公式サイトはこちら

上映スケジュール

<混雑状況の目安>

(2017年5月12日 現在)

平日(毎月1日・毎週火曜は除く)

10:30

土日祝

10:30

サービスデー(毎月1日・毎週火曜)

10:30

落ち着いています

混み合います

大変混み合います

「未来よ こんにちは」
◆5/26(金)までの上映
[5/13(土)〜5/26(金)]
連日...10:30〜(終)12:30

概要

前売り券情報

特別鑑賞券1,500円(税込)好評発売中
[一般料金1,800円(税込)の処]
劇場窓口にて特別鑑賞券をお買い求めの方に、
<フランス紅茶<ジャンナッツ>の厳選ティーバッグセットをプレゼント!(限定数)
提供:株式会社オーバーシーズ

料金

一般・¥1,800 学生・¥1,500 (平日は学生・¥1,100) シニア・¥1,100 小・中・高校生¥1,000(税込)
【毎月1日、毎週火曜日、及び毎週日曜夜の最終回は¥1,100(税込)均一】

チケットガイド

会場

Bunkamuraル・シネマ

東京都渋谷区道玄坂2-24-1

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