2025.06.06 UP
渋アート施設おすすめ周遊プラン-美しい人を訪ねて
美術館巡りはいかがですか?
現在、山種美術館、太田記念美術館、國學院大學博物館で開催されている展覧会では、展示内容に“美人画”や“装い”といった共通のテーマがみられます。この機会に、まちを巡りながら、さまざまな画家が描いた“美しい人”を訪ねてみませんか。
■華やぐ街と人、装いの美に触れる
國學院大學博物館 企画展「江戸・東京の祝祭とおしゃれ -飾る都市と人-」
國學院大學博物館は、考古学や神道など日本の歴史や文化を学べる大学博物館。現在、江戸・東京における飾る都市と人をテーマにした企画展を開催中です。
本展示では、街や人が日常とは異なった華やかさや、よそいきな姿をみせたりする様子を、神田神社や國學院大學の所蔵資料を中心に見ていきます。
國學院大學博物館が有している浮世絵のコレクションは、浮世絵界をリードした歌川派の絵師が手掛けたシリーズが充実しており、浮世絵を通して、日本の伝統的な四季の装いや、ハレの日の華やかな様子、日々の暮らしで装いを楽しむ様子などが堪能できます。
常設エリアもあり、見ごたえたっぷりな國學院大學博物館。博物館内で小規模な特集展示が行われることもあります。企画展と合わせてじっくり回ってみてはいかがでしょうか。また、ミュージアムショップでは、オリジナルグッズのほか、展示に関連する書籍も豊富に取り扱っていますので、訪問の際にはぜひお立ち寄りを。知的好奇心が刺激されること間違いなし!です。
開催期間:2025年4月26日(土)~6月22日(日)
開館時間:10:00~18:00(最終入館17:30)
〈ミュージアムショップ 10:30~17:30〉
休館日:月曜日(祝日は開館)
*入館無料
\ミュージアムトーク開催!/
第2回「江戸・東京の神社と年中行事」
開催日時:6月7日(土)14:00~15:00[参加無料・予約不要]
講師:大東敬明(國學院大學教授)
\オンラインでも!/
國學院大學博物館オンラインミュージアム
https://www.youtube.com/@kokugakuinmuseum ※外部サイトに遷移します
\渋アートが國學院大學博物館を訪問しました/
【施設の魅力】渋アートと巡る ── 國學院大學博物館
■上村松園を中心に、さまざまな作家が描く麗しき女性たちを堪能
山種美術館【特別展】生誕150年記念 上村松園と麗しき女性たち
國學院大學博物館から徒歩約7分の場所にある山種美術館では、現在、上村松園の生誕150年を記念した特別展を開催中です。
京都で生まれた上村松園(1875-1949)は、幼い頃より絵を描くことを好み、自身の理想とする女性像の表現を、生涯をかけて追求しました。彼女は「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」と語り、そうして生み出された清らかで気品に満ちた作品は今もなお多くの人々を魅了し続けています。
本展覧会では、代表作《新蛍》や《砧》など、初期から晩年までの22点の作品を通じて、松園の魅力を堪能することができます。また、同じく今年生誕130年を迎える小倉遊亀(1895-2000)、生誕120年の片岡球子(1905-2008)の作品のほか、松園と同時期に東京画壇で活躍し、美人画家として名高い鏑木清方(1878-1972)が手掛けた作品も展示されています。これらの作品を一緒に鑑賞することが出来る貴重な機会。ぜひ、さまざまな作家による麗しき女性たちの姿をお楽しみください。
ミュージアムショップでは展覧会オリジナルグッズを販売していますので、お気に入りの作品がデザインされたグッズをお土産に買うことができます。また、山種美術館といえば、Cafe椿で展覧会ごとに用意されるオリジナル和菓子も楽しみのひとつ。和菓子と抹茶をいただきながら、鑑賞の余韻にひたるのもおススメです。
開催期間:2025年5月17日(土)~7月27日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日[7月21日(月・祝)は開館、7月22日(火)は休館]
\学芸員さんによるギャラリートーク開催!/
展覧会の見どころを学芸員さんが解説!鑑賞がさらに深まります。
6月11日(水)・18日(水)・25日(水)、7月2日(水)・9日(水)・16日(水)・23日(水)
各回10:30より/約30分/定員25名
※当日9:50より、美術館受付にて整理券配布
\きもので美術鑑賞はいかが?/
山種美術館には「きもの特典」があり、きもので来館すると入館料が割引きになるサービスを実施しています。きものでお出かけの際に、ぜひご活用ください。
※割引・特典の併用はできません。
\渋アートが山種美術館を訪問しました/
【施設の魅力】渋アートと巡る ── 山種美術館
■時代の狭間に漂う妖艶美・鰭崎英朋の魅力を堪能
山種美術館で上村松園や鏑木清方の作品を堪能した後は、同時期に誕生した鰭崎英朋の作品を鑑賞しませんか?
浮世絵専門美術館である太田記念美術館では、現在、鰭崎英朋(1880-1968)の展覧会が開催されています。英朋は明治後期から昭和にかけて活躍した、歌川派の系譜に名を連ねる絵師。伏し目がちで、どこかアンニュイな表情を浮かべる美人画が特徴的で、小説の単行本や文芸雑誌の口絵や表紙、挿絵を描き、広く大衆の心をつかみました。その人気は、近代を代表する美人画家として名高い鏑木清方と双璧をなすほど。本展覧会では英朋と清方が合作した作品も鑑賞することができます。
■「白百合」『婦人画報』第123号 口絵/オフセット印刷/大正5年(1916)6月/弥生美術館蔵
口絵とは単行本や雑誌などの巻頭に折り込まれている一枚刷りの版画のこと。その本の冒頭を彩り、読者の関心を惹くための重要なものでした。口絵の良しあしが本の売れ行きに影響することもあったようです。
他の絵師たちが展覧会に出品するために日本画の制作に傾注するなか、大衆向けの作品を制作する絵師として活躍した英朋。そのため、これまで浮世絵史や近代美術史において、あまり注目されることがなかったそう。今回の展覧会は、歴史の終わりを迎えようとする浮世絵版画(木版画)と、徐々に技術が進歩していく石版画やオフセット印刷によって制作された作品のみならず、英朋による下絵や肉筆画も見られる貴重な機会です。
本展覧会は前期と後期で全点展示替えとなります。前期展示作の見どころのひとつが、今回初公開される英朋が20歳の時に描いた現存最古の肉筆画『上杉謙信』。肉筆画ならではの筆の動きの味わいを鑑賞することができます。こちらは6月25日までの展示となりますので、どうぞお見逃しなく。
会期中、2回目以降の鑑賞は半券提示で200円引きになるリピーター割引(他の割引との併用不可)も実施。時代の狭間で活躍した英朋の妖艶な作品の数々を心ゆくまでお楽しみください。
開催期間:2025年5月31日(土)~7月21日(月・祝)
前期:5月31日(土)~6月25日(水)
後期:6月28日(土)~7月21日(月・祝)
開館時間:10:30~17:30(最終入館17:00)
休館日:月曜日(7月21日(月・祝)は開館)・6月26日~27日(展示替えのため)
\学芸員さんによるスライドトーク開催!/
展覧会の見どころを学芸員さんが解説!鑑賞がさらに深まります。
6月18日(水)、7月2日(水)・11日(金)・15日(火)
各回10:50より/約30分/定員50名
※当日10:30より、美術館受付にて整理券配布
\渋アートが太田記念美術館を訪問しました/
【施設の魅力】渋アートと巡る ── 太田記念美術館
◆◇◆渋アート的視点◆◇◆
“美しい人”を訪ねて、渋谷駅を起点に、3館を巡るルートをご紹介します。
各美術館は徒歩や電車・バスでアクセス可能な距離にあり、巡りやすいのもポイント。國學院大學博物館は入館無料、山種美術館と太田記念美術館は相互割引を実施中で、お得に展覧会を楽しむことができます。
この機会にぜひ3館周遊をお楽しみください!
<渋谷駅>
↓ バス:都営バス(学03 日赤医療センター前行)「国学院大学前」下車
國學院大學博物館
↓ 徒歩:約7分
山種美術館
↓
\施設周辺のおすすめスポットもチェック!/
文化が薫るまち歩き -山種美術館編-〈恵比寿・広尾エリア〉
↓ 徒歩:約10分
<恵比寿駅>
↓ 電車:約5分
<原宿駅>
↓ 徒歩:約5分
太田記念美術館
↓
\鑑賞後に足を延ばしてみませんか?/
文化が薫るまち歩き-太田記念美術館編-〈原宿・神宮前エリア〉