ヴェルディ:オペラ『オテロ』(演奏会形式)全4幕(原語上演・字幕付き)

制作プロセス

©上野隆文

5月某日、都内某所で、指揮者バッティストーニとライゾマティクスリサーチ真鍋大度氏のクリエイティブミーティングが行われた。

今回は、マエストロ・バッティからライゾマチームに出されていた“宿題”に、真鍋氏がこたえる形で、基本的なビジュアルのコンセプトや技術的な手法の幾つかが確認された。

「オテロ」は、原作がシェイクスピアの「オセロ」。つまり、白と黒のモノトーンの世界だ。従って、映像も白と黒の世界をベースにすることが決まった。

さらに、新たな実験も行われた。今回は、何とマエストロの指揮する動きをデータ化しようというもの。最初は、指揮棒にセンサーを付けてその動きを測ろうとしたが、マエストロが指揮棒のバランスが崩れてしまうと指摘し、急遽、バッティの身体そのものにセンサーを付けて実際に「オテロ」の冒頭を指揮してみることに。果たして、この実験が本番の舞台にどのように反映されるのか。

©上野隆文