印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション

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2019.06.12 UP

【美術史家 ソフィー・リチャードさんインタビュー】 Vol.3 Bunkamuraのような文化複合施設について

スコットランド、グラスゴー市が誇るバレル・コレクション。その数千点にもおよぶ作品群のなかからフランス絵画を中心に、西洋近代絵画を紹介する本展について、美術史家で作家のソフィー・リチャードさんにうかがいました。

Vol.1のインタビューはこちら

Vol.2のインタビューはこちら

 

Vol.3 Bunkamuraのような文化複合施設について


 

Q. Bunkamuraは、美術館や劇場、映画館などが集まった文化複合施設ですが、ヨーロッパでもこのような施設はありますか?

 

ソフィーさん:もちろん、文化複合施設はヨーロッパにも存在します。たとえばイギリスのロンドンには、アートギャラリー、映画館、劇場、ダンスホール、レストランなどが入ったバービカン・センターというとても大きな文化施設があります。ここではいつも楽しいプログラムが行われていて、来館者は様々な文化イベントを体験できます。

 

Q. ソフィーさんの母国フランスはどうですか?

 

ソフィーさん:フランスではマルセイユに欧州・地中海文明博物館(通称ミュセム)という、ヨーロッパと地中海の文化テーマにした巨大な文化施設があります。パリではやはりポンピドゥー・センターが有名ですね。

ドゥ マゴ パリのコラボレーションカクテル「リハーサル」を楽しむソフィー・リチャードさん

 

Q. Bunkamura のような文化複合施設をどう思われますか?

 

ソフィーさん:若い人から年配の方まであらゆる世代の人々が、街の中心部で、様々な文化芸術に触れることができる出会いの場だと思います。とても素晴らしいコンセプトですね。

 


ソフィー・リチャード:美術史家、作家
フランス、プロヴァンス生まれ。エコール・ド・ルーヴルを経てパリ大学ソルボンヌ校で美術史を学び、修士号を取得。パリやニューヨークの名門ギャラリーで働いた後、ロンドンに移ってフリーランスの美術史家、翻訳者(仏語、英語)として記事を寄稿、様々な美術展や企画にも関わる。そうした本業の傍ら、10年をかけて日本の美術館や博物館を訪ね歩き、選りすぐりの60館を紹介した初の著作『The art lover’s guide to Japanese museums(美術愛好家のための日本の美術館ガイド)』(邦訳本タイトルは『フランス人がときめいた日本の美術館』2015年)を出版。我が国の文化発信に大きく貢献したとして、平成27年度文化庁長官表彰の文化発信部門で受賞した。

 

(取材、構成/木谷節子)