スタッフダイアリー

擬人像の不思議な影

連日大好評の『だまし絵展』、個人的にもまだたった2回しか
見ておりませんので(笑)、早くまた行かねばと思っているのですが、
ちょっとトリビアをご紹介。


『だまし絵展』、まず会場に入ってすぐに目に飛び込んでくるのが
エラスムス・クエリヌスの《慈悲の擬人像》。
槍を手にしてちょっと一休み、みたいな作品はどう見ても立体。
実はこれ、一見彫刻のように見えますが、
板に貼ったキャンヴァスに描かれたもの。立派な”だまし絵”なんですね。

で、入り口の左側に置かれているのがこの絵で、右側には、
この絵のシルエットらしき影が映っています。
左に絵、右にシルエット。左右対称のような、一対の作品のような????
と思ってカタログを読んでもこのシルエットの方の説明が全然出てこない...。
実はこのシルエット、ザ・ミュージアムのオリジナル作品なんだそうですっ。


(ここから先はネタばれがありますので、まだご覧になっていない方はご注意)

しかもしかも、このシルエットは何かプロジェクターのようなもので
投影されているように見えますが、実は”プリント”とのこと。だまされたっ!
種明かしを知ってからじっくり見たんですが、
どう見ても影が浮いているように見えるんですけどねえ。不思議です。
《慈悲の擬人像》本体が近くにあるのでよけいそう見えるんでしょうか。

思わず触って確かめたくなるんですが...いけません。
今回、この作品に限らず、すべての作品に触ることは出来ませんのでお気をつけ下さい。


ということで、だまし絵展にご来場の際はまず入り口でこの2つの作品をじっくりご覧下さい。


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(ミュージアム・ギャザリングのゲスト・秀島史香さんもびっくり)