7月上旬、今秋最大の呼び物となる『天保十二年のシェイクスピア』の会見が行なわれた。出席者は蜷川幸雄、井上ひさし、宇崎竜童と唐沢寿明を始めとする主要キャストの面々。蜷川は開口一番「これだけ個性的で、うるさい俳優陣をまとめるのは大変で初日の幕が開くかどうか……」とマスコミ陣を笑わせた。 本公演で70歳を迎える蜷川が、井上ひさしの戯曲を取り上げるのは初めてのこと。それでも「『天保〜』は作品発表当初に読んで、その時からずっと演出し たいと思っていた作品」と語り、井上も「一度は蜷川さんの演出で自分の芝居がどう変わるのか見てみたいと思っていた」と、長年かかって実現した顔合わせに互いに喜びを語った。会見が始まる前、会場に流されていたのは宇崎竜童が作曲し、劇中で俳優たちが歌うことになる『天保〜』のテーマ曲。既に音楽は全て書き終わっているそうで「70年代フォーク、ジャズなどあらゆる音楽の手法が散りばめられている」と宇崎。蜷川から「野心的で、放っておいても好き勝手に芝居をやり始める人たち」と称された俳優陣、それぞれのコメントは動画でお楽しみを！ text by 山下由美(フリーライター) 　蜷川幸雄・井上ひさし・宇崎竜童 　唐沢寿明・藤原竜也・勝村政信・ 　沢竜二・吉田鋼太郎・壌晴彦・高橋洋 　篠原涼子・白石加代子・夏木マリ・ 　高橋惠子・毬谷友子