パリの街を歩けば、至る所で映画の中の風景に出会える。革命記念日にはセーヌの橋に花火が上がり、カフェに入ればギャルソンがお出迎え。モンマルトルでは赤い風車が今も輝く。
 そんなパリの姿を鮮やかに映し出した名作4本と、ル・シネマで2008年に大ヒットを記録した「PARIS パリ」を、今では貴重な35ミリフィルムで特別上映。歌い、踊り、傷つき、それでも恋をするパリ。散歩するように、あるいはカフェで雨宿りするように……この特別な街に迷い込んだ気分で、パリへの旅に出かけましょう。

©1946 Pathe Cinema - all rights reserved.

天井棧敷の人々
LES ENFANTS DU PARADIS

「愛し合う者同士には、パリも狭いわ」

芝居小屋を舞台に、19世紀のパリに生きる市井の人びとの波乱万丈な人間模様を二部構成で描く。第二次世界大戦中、ドイツ占領下のパリで様々な困難と共に製作された永遠の娯楽大作。

1945年/フランス/190分/モノクロ
監督:マルセル・カルネ
出演:アルレッティ、ジャン=ルイ・バロー
協力:ザジフィルムズ

©1954 Gaumont - Jolly Films

フレンチ・カンカン
FRENCH CANCAN

ジャン・ルノワール生誕120周年!

ベル・エポック期のパリを舞台に、「ムーラン・ルージュ」誕生までを描いた大群像劇。切なくも愛おしく、多幸感溢れるフレンチ・ミュージカルの金字塔。

1954年/フランス/105分/カラー
監督:ジャン・ルノワール
出演:ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール
協力:ザジフィルムズ

©Investing Establishment/Plaza Production International/Comstock Group

昼顔
BELLE DE JOUR

ドヌーヴ×サンローラン 永遠の輝き

昼顔の偽名で、夫に隠れて売春を始めた人妻。その心の奥底にあるものは…。
美貌の絶頂期にあったカトリーヌ・ドヌーヴが、イヴ・サンローランの衣装に身を包み巨匠ブニュエルと組んだ名作!

1967年/フランス・イタリア/100分/カラー
監督:ルイス・ブニュエル
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン・ソレル
協力:コムストック・グループ

©CE QUI ME MEUT - STUDIOCANAL- STUDIO CANAL IMAGE - FRANCE2 CINEMA

PARIS パリ
PARIS

この街が教えてくれる、一番大切なこと。

余命告知を受けたピエールと、弟を案じる姉のエリーズ。パリの風景はいつもと変わりなく、人々は日々を懸命に生きている。何気ない日常の中にある喜びを、やさしい視点で描いた珠玉の群像劇。

2008年/フランス/130分/カラー
監督:セドリック・クラピッシュ
出演:ジュリエット・ビノシュ、ロマン・デュリス
協力:アルシネテラン

©フランス映画社

勝手にしやがれ
À BOUT DE SOUFFLE

ゴダールが生みだした、永遠のおしゃれアイコン。

罪を犯した男と彼に惹かれる女の逃避行は、ゴダールのデビュー作にしてヌーベルバーグを代表する傑作。ヒロイン役、ジーン・セバーグのショートカットや着こなしは、いまもファッション好きのお手本だ。

by フィガロ編集部

1960年/フランス/89分/モノクロ
監督:ジャン=リュック・ゴダール
原案: フランソワ・トリュフォー
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ
協力:フランス映画社
提供:TAMASA

フィガロジャポン 2014年7月号
定価¥670(税込)
阪急コミュニケーションズ刊

avecフィガロジャポン

エターナルなパリスタイルを提案する雑誌『フィガロジャポン』も、2015年3月に25周年を迎えます。モード、美容、旅、インテリアと並んで読者に人気が高いのが、映画特集。これまでもル・シネマで上映された作品をはじめ、様々なフランス映画を紹介してきました。そんなフィガロがBunkamuraとコラボレーション! 双方の25周年を記念して、7月25日(金)一夜限りの、フィガロジャポンpresentsスペシャル上映イベントを開催します。
詳しくはフィガロ25周年特設サイトで、6月中旬発表!
http://madamefigaro.jp/25th/