石川 直 「炎のアメリカ リハーサル」 第2弾 ≪後半戦≫
第1弾 ≪前半戦≫はこちら
文・撮影/石川 直
イエローキューブ前
 今回「2004 blast Japan Tour」のリハーサルはトータルで4週間あった。最初の3週間はインディアナ州のブルーミントンで、そして最後の1週間は、イリノイ州のぺオリアと言う町で行われた。ぺオリアでは町の劇場を借り切って、実際にステージにセットを組んで、照明、音響、大道具などを交えての仕上げに入った。
 まだお客さんはいないとは言え、ステージ上で本番と同じ状態で練習をしていると、みんな自然とテンションが上がってくる。ブルーミントンの体育館で練習をしていた時には見なかったような表情をみんなが見せ始めて、それがお互いの刺激となって更に気合が入る。
スネアドラムのラック
 この最終段階のリハーサルでは、ステージ上の仕上がりだけを見ていくのではなくて、ステージの裏での楽器入れ替えのタイミングや、セッティングの位置、キャストや裏方の動くタイミングなども細かく決められていく。ウラでは600以上ある楽器、大道具、小道具と、何十人もの人間が休むことなく動いているから、簡単にまとまる作業じゃない。用意されているはずの楽器が無かったり、ちょっとタイミングがずれてキャストが大道具に衝突して軽い怪我をするなんてこともたまにある。 神経を使う長い作業だけれど、最終的にはみんなの頭の中にしっかりと整理されて、スムーズに通るようになるから面白い。極端な話、ステージの裏で行われていることがもう一つのショーとして成り立つくらい。
ショー前、ウォームアップ中のビジュアルアサンブル
 朝から深夜まで続くこの最終テク・リハーサルを6日間続けた後、同じぺオリアの劇場で3回の本番が行われた。この夏、実際にBunkamuraで公演を開始させる前に、アメリカで数回のパフォーマンスをしてから日本に行くという計画が立てられた。やっぱりお客さんあってこそのライブパフォーマンス、金曜の夜にあった最初の本番の出来には、クリエイティブスタッフたちだけでなく、パフォーマンスをしていた自分たちでさえ驚くくらいの仕上がりになった。もちろんぺオリアのお客さんたちも大満足。
 このリハーサルを通して、今回のショーがここまでクオリティーの高いものになったことに関係者全員が喜んでいる。
 公演スタートまであと一週間。
 皆さん、今回の「blast」を見逃さないように!!
7/20/04
Naoki Ishikawa

【Photo Gallery】
ステージ脇で楽器をチェックするパーカッションの(左から)マーク、デイビッド、グラント、トランペットのアダム 裏方のおじさん 宿泊中のホテル駐車場でファイヤーバトンの妙技を披露する、ビジュアルアンサンブルのデビー
2004 blast Japan Tour メンバー
リハ/公演後、車でぺオリアからインディアナポリス空港へ向かう途中に撮った朝日 帰国後、自宅から撮った夕焼け



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