石川 直 「炎のアメリカ リハーサル」 第1弾 ≪前半戦≫
第2弾 ≪後半戦≫はこちら
文・撮影/石川 直
 リハーサルに入って2週間が過ぎた。
練習が行われているのは、アメリカのインディアナ州にあるブルーミントンというところ。この町はインディアナ大学のある場所として知られていて、キャンパスのある町の中心部から高速に乗って10分も車で走ると、すぐに森に入ってしまうくらいの小さな町。blast の本拠地は、その町の中心部から少し離れた、森に入るちょっと手前にある。昔小学校として使われていた建物を買い取って、その中で練習をしている。
 今回のblast Japan Tourのために集められたキャストは、今までこの組織に関わった300人を超すメンバーの中か、最高の人間たちを集めたような集団。編成を更に絞っているこのグループに選ばれたメンバーたちは、やっぱりみんなただものじゃない。毎日一緒に練習をしている間に見えてくる、各自の持つ許容範囲の広さに驚かされる。このグループを人間に例えるなら、余計な体脂肪をそぎ落として、無駄のないコンディションにした、という感じ。
 今回のショーは、1キャラクターがこなせる最大限を引き出したような構成になっていて、メンバー全員が2時間ほとんど出っ放しの状態。みんなのステージ上にいる時間が長い分、見る側にとっては、各キャラクターの魅力を存分に味わえる嬉しい構成だと思う。
 blastのリハーサルは、長くてハードで有名。そして今回のリハスケジュールも甘くない。一ヶ月の間、週6日間、朝9時から夜の10時半まで、昼・夕食の時間以外は練習を続ける。その上みんな、個人練習やトレーニングなどを空いた時間にやっているから、毎日半端じゃない時間を今回のショーを完成させるために費やしている。このキャストは、単に実力が高いだけでなく、最高のショーを作り上げたいと思う気持ちが、今までのblastの中で一番高い人間たちの集まり。辛いはずの練習が、今回は楽しい。
 この2週間でメンバーたちがこなした量は、ある意味異常と言ってもいいくらいだと思う。妙な話、ショーだけではなく、リハーサルをみんなに見せてあげたいくらい。
 残りの約2週間で、これが更に何処まで行くのか。
 日本の皆さん、是非お楽しみに。
7/4/04
Naoki Ishikawa

【Photo Gallery】
パーカッションセクションの練習部屋 トランペットセクション 左からアダム、フレディー、ジェフ、アンディー、ウェス、立っている緑のシャツがベン 「クラプキ巡査」リハ中 メンバー日本語を勉強中
パーカッショニストのマーク。「マリンバ・スピリチュアル」のソリスト ビジュアルアンサンブルセクション 上段左からジム、フランキー、ジョディ、マイケル、デビー 下段左からトニー、ケイシー、ジョン パーカッションのジェイ(左)とマーク(右) ドラムセットのジョーイー
楽器移動の前夜、パーカッションの一部 ハードな練習からの疲れを身体全身で表現するパーカッションのマーク 2004 blast Japan Tour
メンバー
ブルーミントンの練習場裏庭からの写真 リハ前、車でアメリカ横断中に撮影したもの



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