1)アメリカの伝統的なドラム・コーを大胆にフェイス・アップ! |
アメリカの南北戦争に起源をもつといわれる伝統的なドラム・コーをショー・アップした全く新しいエンターテイメント。
「打楽器」「金管楽器」そして「ビジュアル・アンサンブル(ダンスチーム)」という3つのパートから構成され、それぞれが驚異的な演奏・技術・演技を披露する。
これは、戦場での情報伝達手段であった「太鼓」「喇叭(ラッパ)」そして、「手旗信号」の3部門の技術向上のために発展した「ドラム・コー」と多くの共通点を見出すことが出来る。 |
「どの国にも歴史と伝統がある。それらを新しいやり方で蘇らせることができるってことを我々は『リバーダンス』や『ストンプ』などの成功で学んできた。今回は、アメリカの古い伝統であるドラム・コーを、全く新しい形で蘇らせようとしたんだ」総合プロデューサーのジェイムス・メイスン氏は語る。 |
ショーは2部構成だが、休憩時のストンプを思わせるアトラクション、終演後に客席を駆け抜けてのロビーでのアンコールを含めれば、まさにノンストップの120分。
全編を通して、各シーンにテーマ・カラーがあり、聴衆の心を刺激し膨らませて行く。
光と音が誘う EMOTIONAL JOURNEY。 |
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3)「ブラスト!」のルーツ 〜世界チャンピオンから、ショウビズの世界へ
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「ブラスト!」の発端は、メイスン氏が所属していた団体「スター・オブ・インディアナ・ドラム&ビューグル・コー」
「ドラム&ビューグル・コー」・・・ドラム・コー(Drum
Corps)は「太鼓隊」、ビューグル(Bugle)は「喇叭」で、「喇叭鼓隊」という意味になる。日本では子供の頃親しんだ「鼓笛隊」に近いイメージ。 |
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ドラム&ビューグル・コーの世界的大会「ドラム・コー・インターナショナル(DCI)」でスター・オブ・インディアナは1991年世界チャンピオンとなり、メイスン氏は打楽器、金管楽器、そしてビジュアル・アンサンブルという3部門をそのままに、全く新しいショーを構成したのである。
ただし、「ブラスト!」はスター・オブ・インディアナの選抜メンバーではなく、全米からオーディションで勝ち抜いた精鋭メンバーによって新しく訓練されたステージを繰り広げている。
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1999年12月14日、演劇界の世界的な登竜門として知られるロンドンのアポロ劇場で初公演、連日連夜のスタンディング・オベイション、圧倒的な成功を収めた。ついで、2001年にはブロードウェイに進出、トニー賞(最優秀スペシャル・シアトリカル・イベント賞)とエミー賞(最優秀振付賞)の二冠達成、さらに全米ツアーへと快進撃が始まった。ちなみに、トニー賞は「ブラスト!」に賞を与えるために“最優秀スペシャル・シアトリカル・イベント賞”を新しく作ったほどだ。
そして、2003年7月23日東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールに上陸した「ブラスト!」は、全公演完売、アメリカ以上に大爆発したのであった。 |
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この部分、参考資料: 2003年日本公演プログラム(文/榎本孝一郎氏) |
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