ルーベンスがイタリアにインスピレーションを得て制作した作品の展示を通じて、彼がルネサンスおよび同時代の作品からどのような影響を受けたのかを探ります。また、古代彫刻の学習と、そのモティーフをルーベンスが自作品にどのように取り入れていったのかを示します。
ルーベンスの自筆作品(完成作および油彩スケッチ)、ルーベンスの構想に基づいて工房の画家たちが制作した作品、工房の画家が制作を担当し、それにルーベンスが加筆した作品、工房によるレプリカなどを展示して、ルーベンス工房における絵画制作のあり方を探ります。
ブリューゲル(静物・動物・風景画家)、スネイデルス(静物・動物画家)、ウィルデンス(風景画家)らが単独で制作した作品とともに、これらの専門画家たちが、ルーベンスら人物画家たちとともに制作した作品を展示して、アントワープにおける共同制作の流行を紹介します。
アントーン・ヴァン・ダイク、ヤン・ファン・デン・フッケ、アブラハム・ファン・ディーペンベーク、ヤン・ブックホルストなど、ルーベンスの工房で活動した経験を持つ画家たちの作品を展示し、これらの画家たちのルーベンス様式との近さ、および距離を探ります。
当時重要視されていたのは、画家の「構想」。
それを正しく伝えるため、ルーベンスは自らの監督下、複製版画制作に乗り出します。
あまりの厳しさに、追い詰められた版画家がルーベンス暗殺を企てたとも伝えられています。