Bunka祭(ぶんかさい)2021

冬森 灯さん書き下ろし短篇小説「美しき一皿」

『縁結びカツサンド』『うしろむき夕食店』など、心温まる物語と美味しい描写で注目を集める冬森 灯さんが、「文化・芸術と食」をテーマにした短篇小説『うつくしき一皿』を、「Bunka祭2021」のために書き下ろします。 冬森さんのあたたかい世界観を、おうちでゆっくりとお愉しみください。

あらすじ

イルミネーションに飾られた小さなサーカステントが並ぶ、期間限定のビストロ、つくし。ギャルソンと本格的な腕前のシェフが客を迎える、少し不思議で、あたたかい空間です。ある時は、同僚と自分の不協和音に悩み、気持ちをすり減らしていた音楽好きの女性。またある時は、大好きな恋人によく思われたくて虚勢を張ってしまった男性と、芯が強く、マティスの絵が好きな彼女。それぞれの人生を送る客たちは、ビストロつくしにたどり着き、ここで何かに出会い、変化していきます。
ビストロつくしで味わう、世界で一番おいしい料理とは…?

冬森 灯(ふゆもり とも)

第1回おいしい文学賞(ポプラ社)にて最終候補。2020年『縁結びカツサンド』にてデビュー。他の著書にキリンビール公式note×ポプラ社とコラボした『うしろむき夕食店』。
『うしろむき夕食店』は、2021年春の「私のBunkamuraドゥマゴ文学賞」特別企画【心をチャージしたいときに読む本】にも選出されています。

※本作品はフィクションであり、登場する人物・場所等はすべて架空のものです。